今年度上半期の東京23区新築マンション価格が1億円を超えました。

分譲は手も足も出ない時代です。

今回は、UR賃貸の基礎知識からメリット、不動産高騰中の今だから知っておきたい活用方法とおすすめする人をお話しします。

CMでよく耳にする「UR賃貸」は気になるけれどよく知らない人も多いのではないでしょうか。

UR賃貸は、収入がなくて賃貸物件が借りられない人やマンションが欲しいけれど今は高くて手が出せない人にとくにメリットがあります。

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UR賃貸とは

UR賃貸とは、独立行政法人都市再生機構(以下、UR都市機構)が管理している賃貸物件です。

一般的な賃貸物件は、物件のオーナーと借りる人の間に不動産業者が入っています。

UR賃貸は、間に入る不動産業者がありません。物件の管理はUR都市機構が行っています。

独立行政法人を簡単に説明すると「国民の生活に必要なことだけど、国が主体的に行うほどでもないし、民間にお願いするのも適切ではないことを行う法人」です。

UR都市機構は国民に必要な住宅の提供や市街地の整備改善を行っています

ちなみに国立大学や国民生活センターも独立行政法人です。

UR賃貸は、昭和30年に日本住宅公団として国民に必要な住宅をできるだけ多くの人に提供するために発足しました。

現在は全国に70万戸以上の物件をもち「世界最大の大家」とも呼ばれています。

UR賃貸の3つのメリット

マンション価格が高騰し、不動産の購入は様子見をしたい人がたくさんいます。

UR賃貸には、コスパのいい賃貸を探している人だけでなく、子育て中の人や収入面で入居審査が通りづらい人、そして分譲購入のタイミング待ちの人にもメリットがあります。

ここからはUR賃貸ならではの3つのメリットを紹介します。

メリット1:4つの「ナシ」で初期費用が節約できる

テレビコマーシャルの「ナシッナシッ」という独特のフレーズが頭に残っている人も多いのではないでしょうか。

UR賃貸は「礼金」と「仲介手数料」と「更新料」と「保証人」がナシです。

一般的に不動産業者を介した賃貸物件は、礼金ならば家賃1か月分が相場であり、仲介手数料や更新料も必要になります。

また、賃貸に保証人はつきもので、保証人を頼める人がいなければ保証会社にお金を支払うことになりがちです。

UR賃貸は、4つが「ナシ」になることで、初期費用を大幅に節約することができます

UR賃貸は余計なコストがないコスパのいい賃貸です。

メリット2:入居審査基準が柔軟

一般的に賃貸物件を借りるときには、入居審査があります。

一番の審査ポイントは「この人の収入で家賃を支払い続けられるのか」でしょう。

例えば、月の収入が20万円の人が家賃15万円の物件を借りるには無理があります。

無理なく家賃を支払い続けるためには、月収の20~30%に家賃は抑えることが望ましいでしょう。

家賃15万円の物件を借りるためには60万円ほどの月収が必要な計算になります。

UR賃貸は、入居審査基準が柔軟です。

例えば、契約者本人の収入が審査基準に満たなくても、一緒に住む親族の収入と合算できたり、高齢者や父子母子世帯そして満18歳以上の学生は収入が基準に満たなくても借りたりすることができます。

UR賃貸には収入面で入居審査が通りづらい人を助けてくれる特例があるのです。

メリット3:家賃の割引制度が充実している

家賃は、部屋を借りる対価です。一般的には借りる側の都合で割引する制度はありません。

しかしUR賃貸は違います。借りる人の立場に応じた割引制度がたくさんあります

例えば、契約者の年齢が35歳以下ならば3年間で更新なしの定期借家契約ではありますが、家賃が最大で20%を3年間割引されます。

結婚資金を貯めたい人や分譲購入のタイミング待ちの若い人に適しています。

ほかにも自分の子どもだけでなく18歳以下の孫や甥姪を扶養している人が使える「そのママ割」もあります。

UR賃貸をおすすめする人

UR賃貸には、一般の賃貸にはないメリットや特例があります。

ここからは、経済面で節約メリットが大きくとくにUR賃貸をおすすめする人を挙げてみました。

(1) 収入はないけれど貯金がある人

「今は収入がないけれど貯金はある」という人もいます。

例えば、さまざまな理由で持ち家を売却し、駅から近い賃貸物件を探す人もいます。

安定した収入はないけれどまとまった金額の貯金がある人はUR賃貸の貯蓄基準制度が利用できます。

貯蓄基準制度とは、入居審査の収入基準に満たなくても「家賃の100倍の貯蓄があればOK」という制度です。

(2) 初めて賃貸物件を探す人

初めて一人暮らしをする学生や結婚や独立で実家を出る人はUR賃貸がお得です。

なぜならば、初期費用を節約できるからです。初めて家を出て暮らすときには、家具や電化製品の購入で大きな出費があります。

UR賃貸ならば礼金や保証会社に支払うお金をまるごと購入資金に充てることができます。

また、UR賃貸は次の引っ越しでも初期費用を節約することができます。

次の引っ越し先をUR賃貸にすれば、最初に支払った敷金の精算後に余ったお金を次の敷金に引き継ぐことができます。

(3) 子育て中で住宅費を節約したい人

子育て中はお金がかかります。

「住宅費を節約して教育費を貯めたい」と考える人も多いのではないでしょうか。

UR賃貸は、子育て世帯が使える制度が充実しています。

視点を変えてみよう

家賃の割引だけでも「そのママ割」「子育て割」「近居割」「U35割」があります。

UR賃貸と聞くと「古い団地」というイメージがある人も少なくありません。

しかし実際は、新築もあればタワーマンションもあります。

いわゆる古い団地でも、内装はフルリフォームされて新築のようです。

1億円越えの新築には手も足も出ません。

しかし、視点をUR賃貸に変えるだけで選べる楽しさや住み替える楽しさをもつことができます。(執筆者:美大卒 式部 順子)

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 【UR賃貸】収入なしでも借りられる 不動産高騰中に知っておきたい3つのメリットとおすすめする人