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JCBカードのOki Dokiポイントからnanacoポイントへの交換ルートの切り下げが行われます。
これの直接的影響、そしてさらに重要な、交換率にまで関係する間接的影響を見ていきます。
Oki Dokiポイントは、1ポイント=5円相当です。
最近は1ポイント=1円のわかりやすいポイントプログラムが増えましたが、いまでもこのようなプログラムが存在します(他にセゾン、三菱UFJニコス等)。
もっとも、ポイント単位の違いは、「円換算」で考えるようにすればいいだけです。
このOki Dokiポイントの、nanacoポイントへの交換率が変わります。
・ (従前)200ポイント → 1,000ポイント
・ (12月19日より)200ポイン → 900ポイント
1,000円相当のポイントが1,000相当のnanacoポイントになっていたのに、今後900円相当にしか代えられないわけです。
ポイント交換単位も変わり、「200ポイント以上1ポイント単位」が「200ポイント以上2ポイント単位」になりますが、こちらは深刻な変更ではありません。
JCBカード(提携カードでない、オリジナルシリーズ)は一般的に、ポイント還元率0.5%と考えられています。
人気のカード、JCB CARD Wはポイント2倍であり、還元率1.0%です。
ポイント還元率0.5%とは、1,000円のショッピングにつき5円相当(1ポイント)のポイントがたまるという意味です。
ですが最終的なポイント交換次第で、この数字が信用できなくなることすらあるのです。
JCBのOki Dokiポイントから交換できる他社ポイントの交換率を見てみます。
・ JCBプレモカード
・ ビックポイント(ビックカメラ)
・ ベルメゾン・ポイント
・ セシールスマイルポイント
・ Joshinポイント
これだけです。
JCBプレモカードはどこでも通用するプリペイドカードですが、その他のポイントは特定店舗で使うしかありません。
JCBの等価交換(還元率を担保するもの)は、実質nanacoが支えていたといえるのです。
nanacoなら、日ごろからメイン決済にしているかどうかを問わず、電子マネーとして活用できていました。
この変更は、相当ダメージが強いことがおわかりでしょう。
・ JCBギフトカード(ほぼ等価だが、50ポイント 250円相当の手数料が付く)
1,050ポイントが、ギフトカード5,000円となります。
交換ポイントを大きくしても手数料分の50ポイントは変わりません。
1万50ポイントがギフトカード5万円分となり、このぐらい単位を大きくすれば損した感覚は薄いでしょう。
・ dポイント
・ Ponta
・ WAONポイント
・ スターバックスカード
クレジットカードのポイントは、共通ポイントに交換するのが最も自由度が高い利用方法です。
しかし、JCBの場合いずれも交換率8割です(楽天ポイントに至っては、6割)。
この交換率を念頭においてJCBカードを利用するなら、ポイント還元率0.5%は誇大表示で、0.4%と考えるのが妥当ともいえるのです。
皮肉なことに、12月以降も交換率9割のnanacoポイントは、お得な交換として確固たる地位を占めることでしょう。
nanacoポイントが等価でなくなりダメージの強いJCB Oki Dokiポイントですが、もっと微妙な交換先の多いプログラムもあります。
見てみましょう。
JCBと同様、三菱UFJカード等のグローバルポイントもややポイント還元率に疑わしいところがあります。
等価で交換できるのは、次の3種類のみです。
・ Amazon
・ ビックポイント
・ ベルメゾン・ポイント
共通ポイントをはじめとする大部分のポイント交換は、交換率8割です。
ただ、キャッシュバック(カード代金充当)も8割なので、これが6割となるJCBに勝っている部分もあります。
セゾンカードの永久不滅ポイントも、ポイント交換率の改悪が進行しています。
ただ、三菱UFJよりもう少し使い勝手がいいものです。
一例として、次のポイント交換が等価です。
・ Amazonギフトカード
・ dポイント
・ Ponta
これだけ等価なら、まったく困らないはずです。
そして特筆すべきは、ANAマイルで、これが「1円相当=0.6マイル」の関係なのはメリット大です。
今年2023年に消滅したNTTグループカードのポイントは、類を見ないひどさでした。
交換できるポイントで最も高額なのがグループのdポイントで、交換率は6割。
さらにdポイントへの交換単位も5,000という、大きな数字でした。
1ポイント1円、還元率1.0%のつもりで入会した筆者は騙された気持ちです。
3,000のdポイントを作るために、このカードで5,000ポイントを積み上げざるを得なかった思い出があります。
現在は、このような看板倒れカードはもうないようです。
NTTグループカードも、消滅のときだけはdポイントへの交換率が等価になっていました。
三井住友カードのVポイントから、Tポイントへの交換率が改善され、8割だったものが、2023年10月1日から等価になりました。
二種類のポイントは2024年に統合されるので、等価交換となるのは自然なことといえます。
JCBカードは現在でも人気を集めていますが、還元率を支える柱の1本が大きく傾いたことは覚えておいたほうがいいでしょう。
ただし、JCBプレモという等価ルートは残されています。
三菱UFJについてはさらに交換率が悪化していますが、これについては筆者は最初から認識して入会しています。
ビックカメラで使うつもりなので構いません。
ポイントプログラムの性能にも見て取れるのですが、銀行系クレジットカードでは、現在三井住友カードが断然おすすめです。
Vポイント(=Tポイント)もどんどん使いやすくなっていくでしょう。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)
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