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まだまだ働き盛り40歳代のターミナルケアを充実させるには 介護保険と医療保険の両方を活用しよう
お薬をきちんと飲めず、余ったり残ったりしている場合、まず以下に紹介する自宅でできる方法を試してみましょう。
(1) お薬手帳を持ち、飲んでいる薬を把握しましょう。
(2) 薬が多くて管理が難しいようならば、薬が減らせないか朝食後等に薬をまとめられないかを医師に確認してみましょう。
(3) 粉状の為飲みにくい、粒が大きく飲みにくい等、形態による飲みにくさがあるようであれば、薬の形態が変更できないか、薬局に確認してみましょう。
(4) 食前や食後等、服薬のタイミングで薬を薬局で1包化してもらい、服薬の日付や食前や食後等の表記をしてもらいましょう。
(5) 市販のお薬カレンダーや服薬ボックスを利用し分かりやすくしましょう。
近くで家族が服薬支援をされる場合は、ご紹介した方法をまずは試してみてください。
身の回りのことが、何とか自分でできているレベルの方であれば、改善される可能性が高いです。
介護する方が遠方で、服薬管理を行うことが難しい場合は、介護保険で薬剤師による「居宅療養管理指導」がおすすめです。
「居宅療養管理指導」とは、自宅での薬の管理が難しい方が、医師に必要性を認められ薬剤師に訪問の指示をした場合等に利用できるサービスです。
医療機関や薬局の薬剤師が薬をもって自宅を訪問、体調や服薬状況を聞き取りします。
そして、お薬カレンダー等への配薬や残薬の確認も行います。
薬剤師は、訪問した結果等を医師・ケアマネージャー等と共有します。
がん末期や中心静脈栄養患者以外の病気をお持ちの一人暮らしで、介護保険1割負担の方が、薬局の薬剤師が訪問する場合、月4回まで利用でき、1回あたり517円となります。(1単位=1円と計算)
薬剤師の居宅療養管理指導は、介護保険の区分支給限度額に含まれない為、区分支給限度額がいっぱいの方でも利用できます。
薬剤師の居宅療養管理指導の効果が出やすい方は、お薬カレンダー等に整理してあればほぼ忘れることなく薬が飲める方、飲み難さ等を上手く表現できずに、服薬に困っている方等です。
参照:ワムネットⅠ-資料2② 介護給付費単位数などサービスコード表(pdf)、目黒区 区分支給限度額
お薬カレンダーや服薬ボックスを利用しても、飲み忘れや飲みすぎが改善されない場合には、服薬支援ロボを利用するという方法もあります。
服薬支援ロボは、設定された時間になると、音声によるお知らせ後に薬が出てくるという服薬管理の機械になります。
服薬支援ロボを食卓においておけば、食前食後等に、その日のその時に服薬する薬のみが出てくるので、日付や時間があいまいな方でも正しい薬を正しい量を飲むことができます。
決まった時間に本人がそこにいなくても、数十分から数時間薬が出たままになる為、服薬の時間にしばられずに、生活することができます。
また、服薬状況等を家族等に知らせる機能がついており、遠方で頻回な自宅訪問が難しい家族でも服薬状況が確認できます。
お薬カレンダー等と同じように、薬をセットする手間がかかります。
毎食前・毎食後等、服薬のタイミングが多いと対応できない為、服薬のタイミングが1日4回以下の方向けということになります。
服薬支援ロボは、介護保険外でのレンタルで利用されています。
価格や機能、サービスも様々ですので、利用される方や介護する方の状況にあった物を選ぶようにしましょう。
≪画像元:やさしい手≫
参照:エーザイ株式会社
≪画像元:株式会社メディカルスイッチ≫
≪画像元:ケアボット株式会社≫
今回は、正しい服薬が難しくなった場合にできる対策をご紹介してきました。
薬は正しく使用しないと期待する効果が出ないだけでなく、体調を崩す原因にもなりかねません。
在宅介護の負担が重くならない為にも、現在の心身状態を維持していくことは、大切です。
服薬管理に悩まれている方は、ぜひ紹介した方法を試してみてください。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)
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