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どんな投資商品にも必ず手数料がかかります。
投資信託にかかる手数料は大きく分けて3つあります。
の3つです。
これらの手数料が高いファンドに投資していると、例え良い投資成績が残せたとしても多くの手数料が取られてしまい、手元に返ってくるお金が少なくなってしまいます。
場合によっては投資元本よりも少ないお金しか返ってこない、トータルでのリターンがマイナスという状況も起こりえます。
低コストファンドの目安
信託報酬の多少の前後はありますが、上記手数料よりも割高なコストがかかるファンドには注意した方が良いでしょう。
買付手数料と信託財産留保額については「無料」が基本です。
つみたてNISAで投資信託を買っている場合は、基本的に上記手数料の範囲内に収まっているはずなので心配する必要はありません。
つみたてNISAで買えるファンドは金融庁が認めたファンドのみです。
いわゆる高コストファンドは除外されており、投資することができない設計となっています。
つみたてNISA以外で投資信託を買っている方は、自身の保有ファンドの手数料率を今一度確認してみることをおすすめします。
証券会社や銀行などの窓口でおすすめされた投資信託を買っている場合は高コストな商品である可能性があります。
手数料が証券会社など販売会社の売上となるので致し方ない点はあるのですが、低コスト商品と比べると割が悪くなってしまうのは否めません。
コストが高くてもそれ以上のメリットがあると断言できる場合を除いて、見直しの必要があるかもしれません。
日経平均やS&P500といった指数に連動する投資成績を目指すインデックスファンドに対して、それらの指数を上回る投資成績を目指すアクティブファンドがあります。
アクティブファンドはより高い収益を得るために投資のプロが都度状況を判断し、さまざまな投資商品(株式など)を売買しています。
その分、コストが高くなると考えていただければわかりやすいかと思います。
プロが携わっている分、投資成績が良ければコストが高くても割り切れるところはあるかと思います。
コスト分以上のリターンを得られれば何ら問題はないわけです。
ほとんどのアクティブファンドでインデックスファンド以上のリターンを得られていないために問題視されているのが実情です。
投資のプロでも勝ち続けることは至難の業なのです。
実際に経費の違いが将来のリターンに及ぼす影響について見てみましょう。
例えば信託報酬(保有している間かかる手数料)ですが、インデックスファンドだと先に紹介した通り0.09%といったファンドが低い部類になります。
対してアクティブファンドだと1.7%程度かかるファンドがあります。
その差は1.61%です。
1.61%と聞くとちょっとした違いに聞こえますが、そのちょっとした違いが長期的に考えると大きなリターンの差となります。
インデックスファンド、アクティブファンド共に年利5%で運用できたと仮定します。
年利5%で月3万円を20年間積立した場合
経費率の差分だけ年利を低く見積もります。
5%−1.61%=3.39%の年利で月3万円を20年間積立した場合
信託報酬1.61%の違いが将来的に約205万円の差となると考えると決して小さい金額ではないと考えますがいかがでしょうか。
同じ投資成績を出したとしてもコスト分を考慮するとこれだけの差が出るのです。
ほんの一握りのアクティブファンドしかインデックスファンドに勝てないのも納得でしょう。
低コストのインデックスファンドに投資するべきだといわれているのがこういった理由です。
毎月お小遣いのように分配金が支払われる投資信託も危険です。
運用成績の如何に問わず、毎月一定の割合で分配金が受け取れるのが毎月分配型投資信託です。
といったキャッチコピーで一時期人気となりました。
昔の話かと思いきや、金融リテラシーが高くなってきている今でも一定の人気があるのは驚きです。
運用成績が良い時はまだしも、悪い時に支払われる特別分配金が曲者です。
分配金には
普通分配金:運用収益から支払われる分配金
特別分配金:投資元本から支払われる分配金
の2通りがあるのですが、この特別分配金はいわゆる元本払戻金といい、皆さんが投資したお金から分配金の名の下に払い戻される形となります。
銀行預金からお金を引き出した状態と何ら変わりありません。
信託報酬などの手数料がかかっていることを考えるとさらに分の悪い投資と考えることもできますが、いずれにせよ長期的視点では良い点はないと考えるのが普通です。
60代や70代以上の資産活用期に入っている方にとっては考え方によっては使い勝手の良い商品となり得ることもありますが、現役世代のような資産形成期の方にとっては避けるべき商品の代表格といえるでしょう。
金融庁も毎月分配型投資信託は長期的な資産形成に不向きだと判断しています。
つみたてNISAの対象外となっているのがその証拠です。
こういった毎月分配型の投資信託は先に紹介した手数料の高いアクティブファンドであることがほとんどです。
手数料が高いうえに投資元本が取り崩されていては資産形成は望めません。
これまで解説してきました高コストや毎月分配型の投資信託は窓口で扱われているのみではありません。
多くの方が使っているであろうネット証券でも購入することが可能なので注意が必要です。
特にコストの高い投資信託を購入することによって通常よりも高いポイント還元を受けることができるキャンペーンを実施しているネット証券もあります。
ポイント欲しさに買ってしまうと後悔するかもしれません。
得られるポイントとコスト増による収益の低下を厳密に計算する必要があります。
初心者の方はポイント還元に惑わされることなく低コストなファンドを購入する方が無難でしょう。
ここまで買ってはいけない投資信託の特徴について解説してきましたが、最後に簡単な見分け方を紹介します。
それはつみたてNISA対象の投資信託に選択肢を絞ることです。
つみたてNISAで買える投資信託は全て金融庁が認めた投資信託です。
経費率はもちろん、長期的に資産形成に向いていると判断されたファンドだけが厳選されています。
逆につみたてNISAで買えない投資信託はぼったくり投資信託の可能性があるということにもなります。
手を出さないほうが無難でしょう。
つみたてNISA対象ファンドの中でも様々な投資信託がありますが、筆者が考えるおすすめは
となります。
初心者の時ほど様々なファンドに手を出したくなるものです。
ですが投資の王道は至ってシンプルです。
これが初心者にも再現性の高い資産形成の方法です。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)
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