楽天証券での投資信託積立「楽天カードクレジット決済」が改悪。

これまで受けられていた1.0%の還元率が、一部の投資信託で0.2%になります。

2022年12月までは、楽天キャッシュ利用で1%還元が受けられるものの、今後、どうすべきか、今から考えておくことは重要です。

パターン別に、

「楽天証券で続ける」

「他の証券口座に乗り換える」

どちらの選択肢も選べる内容を考えました。

乗り換える場合、おすすめクレジットカード3選と、楽天証券で続けた場合の差額ポイント計算、筆者の考えもまとめました。

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「楽天カードクレジット決済」のポイント還元率の一部変更

≪画像元:楽天証券

「楽天カードクレジット決済」とは、特定口座・一般NISA・つみたてNISA口座で投資信託を積み立てる時、楽天カード決済により100円につき1ポイントの楽天ポイントが付与されていた制度です。

積立をしながら1%のポイント還元ができるため、上限額5万円まで設定して、毎月500ポイントをもらっていた人も多かったようです。

これまで、投資信託買付時、クレジット決済をすることで100円につき1ポイント、1%還元が受けられていた楽天カード。

2022年9月の買付分より、信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料が年率0.4%(税込)未満の場合、500円につき1ポイント、0.2%還元に変わります。これが改悪と言われています。

「楽天カードクレジット決済」を変えるべきかどうか

まず、「楽天カードクレジット決済」の制度は9月買付分から変更のため、それまでに対応策を決めておけばいいと考えます。

・ ポイント還元率が1%のまま → そのまま楽天証券で

・ ポイントの差額が許容範囲 → そのまま楽天証券で

・ ポイント差額が大きいと感じる → 別の証券会社で

このほか、「2023年に変える予定で楽天キャッシュを利用して12月までは1%還元で様子を見る」「楽天カードクレジット決済を続けつつ別証券口座も開設してみる」方法も取れます。

1. 「信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料」が年率0.4%未満かどうか確認

今回、楽天カードクレジット決済でのポイント還元率が0.2%に変わる対象ファンドかどうかは、一覧(pdf)で確認できます。

Windowsの場合「Ctrl+F」で検索窓が立ち上がります。

投資信託の名前の一部を入力してみて、楽天カードクレジット決済でのポイント還元率が0.2%になるか、確認してみてください。

人気投資信託のe-MAXISSlim米国株式(S&P500)やe-MAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)などは0.2%変更対象です。

対して、信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料が年率0.4%以上だとポイント還元率は1%で、これまでとポイント付与額は変わりません。

2. 「楽天カードクレジット決済」改悪でのポイント差額を計算

今回の改悪で、月額にもらえるポイント差額はどのくらいなのかを把握するのも重要です。

【上限5万円/月をクレジットカードで投資信託積立している場合】

1%だと → 5万円×1%=500ポイント(年間6,000ポイント)

0.2%だと → 5万円×0.2%=100ポイント(年間1,200ポイント)

差額は1か月あたり400ポイント、年間4,800ポイントです。

9月から変わるため、2022年9月~12月での損失ポイントは4か月分1,600ポイント、1年間の損失ポイントは12か月分4,800ポイントになります。

継続する場合、1か月あたり100ポイントは付与されます。

個人差があると思いますが、「1年で1,200ポイントもらえる」、「1年で4,800ポイントもらえなくなる」どちらを感じるのかでも対応が違います。

楽天経済圏に住んでいると「楽天カードクレジット決済」をやめて他の経済圏に飛び込むのは面倒と思う人もいるはずです。

面倒・手間だと思うならそのままでいる、逆に、年間損失の4,800ポイントが大きいと思うなら乗り換えもいいかと思います。

3. 楽天キャッシュを利用して1%還元

≪画像元:楽天証券

「楽天カードクレジット決済」が変わるにあたり、楽天キャッシュ決済が開始されます。楽天カードから楽天キャッシュにチャージで0.5%、そこから投資信託買付することで、12月買付分までは0.5%の還元が受けられます。

≪画像元:楽天証券

楽天キャッシュ決済にする必要はあるものの、最大1.0%ポイント還元が12月までは続くわけです。

とりあえず、今すぐに対応策を決めなくてもいいと考えると、精神的に楽になる方もいそうです。

他の証券会社での「投信カードクレジット決済」を検討したい場合

「楽天キャッシュ決済開始記念キャンペーン」は2022年12月買付分まで(予定)とあり、2023年から1%のポイントバックが続くかはわかりません

楽天証券の改悪で、別の証券会社に乗り換えたい人は、楽天証券の「1%還元」を基準にした還元率の「投信カードクレジット決済」を探してみるのも一つです。

三井住友カード×SBI証券(0.5%~2%)

≪画像元:三井住友カード

三井住友カードでは、「クレカで資産運用できる!」として金融商品の積立金額に応じてVポイントが0.5%~2.0%貯まるサービスを提供しています。

口座開設では100ポイント、国内株式手数料の3%と、取引するごとにそれぞれポイントがつきます。

SBI証券に乗り換えてポイントを貯めたい人に向いています。

クレジットカードの表面に番号がない「ナンバーレス」デザインのカードです。

乗り換えることで「最大2万円もらえちゃうキャンペーン」も実施しています。

TOKYU CARD×SBI証券(0.25%~3%)

≪画像元:東急カード

同じくSBI証券では、TOKYU CARDでも投信の積立「クレカつみたて」ポイントがたまります

最大3%分の東急ポイント加算での注目は、最大3%のポイント付与になる点で、他のクレジットカードと比較しても魅力です。

TOKYU ROYAL CLUBの会員向けのサービスで、メンバーステージによって条件が変わり、「クレカつみたて」を利用することでメンバーステージに応じた0.25%~3.00%までのポイントがたまることを発表し、今後、注目の予感です。

「クレカつみたて」のほか、投資信託の月間保有額などによりポイント付与され、金・プラチナ取引、国内株式移管入庫でもポイントがつきます。

今後、東急カード経由でSBI証券に新規口座開設する人対象向けキャンペーンもあると告知されていて、要注目です。

株式会社アプラス・マネックスカード×マネックス証券

≪画像元:マネックス証券

株式会社アプラスは、2022年2月からマネックスカードでの「投資信託積立サービス」を開始予定です。

≪画像元:マネックス証券

マネックスカードは、投資信託積立をすることで、マネックスポイント1%を付与予定です。

月額上限は5万円です。内容は確定していませんが、1%還元が期待できます。

「楽天カードクレジット決済」以外の証券口座開設や併用も検討を

2022年4月1日以降、楽天銀行では、マネーブリッジで300万円以下のみが0.10%の金利になり、300万円を超える残高は優遇金利を0.04%に引き下げます。

楽天証券では、ハッピープログラムでもらえるポイントの獲得条件が、投資信託において「一定の残高を保有している場合」より「一定の残高をはじめて達成した場合」に変更と改悪内容の発表が続いています。

楽天銀行、楽天証券での変更が続くので変えたいと思う人もいるかもしれません。

一方で、手続きが面倒なので労力をかけてまで移行手続きを取るかどうかが大きな問題でもあります。

筆者の個人的な意見は、楽天証券からの乗り換えのほか、別口座を新規開設して、どちらも利用してみることを検討してもいいかと思います。

「楽天カードクレジット決済」の1%還元サービスと似た内容も他社証券会社であります。

中でもSBI証券のサービスでは東急カードを利用することで最大3%還元になり、魅力的に見えます。

楽天経済圏を利用している人にとっては、経済圏の全てを変える気はないとしても、他の証券会社で新規口座開設し、2つの口座を利用してみる、新規クレジットカードを作成することもいいのかもしれないと今回の変更で感じます。

検討してみたいと考えた時に、参考にしていただけるとうれしいです。(執筆者:節約への情熱は誰にも負けない谷口 久美子)

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 【楽天証券】2022年9月楽天カード積立の還元率が一部0.2%に 「他の口座に変える・変えない」パターン別に対応策を考えます