先週は、押し目なのか?それとも下落なのか?という瀬戸際の大切な一週間でした。

11月はもっとも上昇しやすい月とされていますが、それを象徴するように、SQ値を上抜け、そして移動平均線は5日も25日も75日も上向きの上昇となり、安定上昇の形状となっています。

現在、米国ではインフレ懸念により、利確の売りが出ていますが、日本では為替が円安に推移していることから、輸出銘柄が恩恵を受けています。そして、決算発表で売られてしまった銘柄も、悪材料出尽くしということで買いも入りやすくなっています。

【今週の日経平均を考える】迷いを示すチャート サインを見逃さないよう臨みたい1週間

まだある悪材料に注視

経済を暗くさせるような事柄も近づいていることは確かです。

中国の恒大集団のデフォルトの件が再燃し、不安材料となっています。いつ何時に大きく動くのか?という不安もありますし、買いムードの時にこそ、落とし穴に気を付けたいところです。

全員が買いに向かっているときには、ひとたび崩れると売りが売りを呼ぶ展開になりますので、決してまだ上がるから持ち続けようとは思わず、塩漬け株を作らないよう注意していきましょう。

現状分析

日足の移動平均線

5日線は上向き、そして25日線も上向きとなり、上向きの75日線と3本すべての移動平均線が上向きとなり上昇トレンド継続となっています。

そして並び順は引き続き5日25日75日の並び順となり、安定上昇となっています。

トレンドライン

10月6日と11月6日安値を結んだラインが下値支持線として機能します。

それに対して、9月14日高値と11月4日高値を結んだラインが高値抵抗ラインとして機能し、これらのラインが三角持ち合いとなっています。

どちらに放れるか」確認しましょう。

上には9月28日、29日に開けた窓があり、この窓を埋め3万円を奪還できるのか、意識されるところです。

下には、10月29日と11月1に開けた窓があり、今週はわずか40円差で埋めることができませんでした。

そして直近では11日木曜日と12日金曜日に開けた窓があり、この窓埋めも早々にクリアしていってほしいところです。

一目均衡表

転換線も基準線も遅行線も上向きとなり、位置を見ても上昇トレンドとなっています。

ボリンジャーバンド

TPラインから+2σ内で株価は推移し、波打ちしながら収縮していますので、もみあい相場となっていましたが、TPラインが上向きとなり、上昇を示唆するようなかたちになっています。

スローストキャスト

8日月曜日買われすぎゾーンを脱して、下へのシグナルとなりましたが、週末にかけて、中段から下降を否定し、上へと向きをかえました。

MACDは、0ラインを超え上昇トレンドとなりました。ヒストグラムはピークアウトしていましたが、金曜日に再も上昇を示唆しています。

総合判断

短期的に上昇の可能性示唆していますが、テクニカルは売りシグナル点灯中です。

政府の行動制限緩和する流れから、経済正常化への期待と心理的な面での改善から、株価も好転していくことが考えられます。

現在の移動平均線は安定上昇を示しているので、ここから上昇の終わりを示す移動平均線の並び順には十分に注意していきましょう。

そして米中首脳会談の行方を見守る展開となりそうなので、関係銘柄をチェックしていきましょう。(執筆者:城 晶子)

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 【今週の日経平均を考える】SQ値が下支えとなるか 上昇の終わりを示す移動平均線に注目