暗号資産(仮想通貨)の価値を探る方法として注目されるもののひとつに、「NVT」という指標がある。暗号資産の市場分析で有名なウィリー・ウー氏が考案した指標で、同氏のホームページではリアルタイムの数値を公表している。NVT(Network Value to Transaction)はネットワークの価値(暗号資産の場合には流通するコインの市場価値)を日毎の取引量で割った比率であり、この値が高ければ取引量に比べてネットワークの価値が高いことを、この値が低ければ取引量に比べてネットワークの価値が低いことを表している。NVTが中期的に一定の値に収斂することを前提とすれば、NVT比率の高低によって、ビットコイン価格が割高か割安かを評価することができる。

ビットコイン(BTC)のNVT比率(=時価総額/日毎の取引量の90日移動平均)を算出すると(時価総額はCoin Market Cap、日毎の取引量はblockchain.infoより)、10月20日時点のNVTの値は287と、過去の平均値よりも高い。20日時点の取引量は6,507,541,621ドルであるが、過去90日間の平均取引高4,076,220,173ドルにNVTの過去平均値136を当てはめると、ビットコインの妥当価格は30,895ドルと算出される。この観点では、足元の市場価格65,139ドルは割高と評価される。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NVTから見た足元のビットコイン妥当価格は30,895ドル【フィスコ・ビットコインニュース】