日本銀行が16日、IMF(国際通貨基金)や金融庁などと共催するFinTechコンファレンスにおける挨拶の邦訳内容をリリースした。

同リリースでは、情報技術革新と金融経済の変化について述べた後、情報技術革新が市場の価格形成などに及ぼす影響やサイバーセキュリティやデータ保護などの課題についても言及している。また、そのなかで情報技術革新がマネーや支払決済に及ぼす影響として、国際的にも注目が集まっている仮想通貨や中央銀行デジタル通貨についても触れていた。
これまで日銀は、2016年に「FinTechセンター」を設立し、イノベーションやフィンテックに関する取り組みを積極的に進めるなかで、欧州中央銀行(ECB)と協力して分散型台帳技術(DLT)に関する共同調査「Project Stella」にも取り組んでいる。

日銀自らは、デジタル通貨を発行する計画は持っていないものの、新しい技術の活用については、支払決済や金融の安定への影響といった視点に加えて、これらを経済社会におけるインフラ改善などの観点から模索していく考えを明らかにしている。

なお、日本銀行とECBによる共同プロジェクト調査では、金融市場インフラへのDLTの応用可能性に対して追求しており、今後異なるブロックチェーン間での資産及び情報交換ができるようになる「アトミックスワップ」が実現する可能性なども注目されている。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 【フィスコ・ビットコインニュース】日本銀行、デジタル通貨を発行する計画は持っていない