4日の香港市場は、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比47.93ポイント(0.17%)安の28918.10ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は21.14ポイント(0.20%)安の10805.64ポイントとそろって3日続落した。売買代金は1929億9600万香港ドルとなっている(3日は1389億3200万香港ドル)。


ハンセン指数は上下にもみ合う展開。この日の本土株高は下支えとなったものの、米中対立の悪化懸念が重しとなった。週明け以降に中国で5月の重要経済指標が発表されることも様子見ムードにつながっている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、ハイテク株の下げが目立つ。フードデリバリーの美団(メイトゥアン:3690/HK)が1.7%安、スマホの小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.5%安、ネットサービスの騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が0.7%安と大きく下落した。うち美団を巡っては、中国政府が3日、同社を含む「シェアリング消費」分野の主要ブランド運営会社に対し、公正な市場競争を求めて行政指導したと発表している。


このほか、医薬セクターも総じて軟調。石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が1.6%、中国生物製薬(サイノ・バイオファーマシューティカル:1177/HK)が1.1%ずつ下げた。


半面、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が6.2%高と急伸。民族ブランド車のシェア拡大が期待されている。中国で新エネルギー車販売が堅調な伸びを示す中にあって、米電気自動車(EV)大手テスラの5月販売は前月から半減した。ハンセン銘柄以外でも、長城汽車(2333/HK)が6.2%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.2%高で引けた。


うちBYDに関しては、週明け7日付でハンセン指数、中国本土株指数の構成銘柄に採用される。同社株は5月20日〜6月2日に10連騰した後、昨日(3日)は反落。本日は再び買い戻された。


一方、本土市場は3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.21%高の3591.84ポイントで取引を終了した。酒造株、銀行株、保険株などが高い。半面、資源・素材株、港湾株などが売られた。

亜州リサーチ(株)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 4日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で3日続落、ハイテク株に売り