2日の香港市場は値下がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比356.71ポイント(1.21%)安の29095.86ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が92.33ポイント(0.81%)安の11361.35ポイントとそろって反落した。売買代金は2327億2500万香港ドルとなっている(1日は2092億2100万香港ドル)。


原油や非鉄の市況安が逆風。昨夜のWTI原油先物は1.4%安と続落し、2日の時間外取引では節目の60米ドルを割り込んで推移している。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、銅やアルミなど主要素材が急落。関連銘柄に売りが広がり、全体相場の重しとなった。また、時間外取引のNYダウ先物がマイナスに転じたことも投資家心理を冷やす一因となっている。昨夜の米株高や中国の政策期待などを支えに指数は小高くスタートしたものの、中盤からマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)


時価総額上位の石油株が下げを主導。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.4%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.2%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.4%安で引けた。


非鉄・レアアースのセクターも安い。五鉱資源(1208/HK)が6.9%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.6%、金川集団国際資源(2362/HK)が5.8%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が5.1%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.7%、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が4.6%、江西銅業(358/HK)が4.5%ずつ下落した。


マカオのカジノ関連もさえない。銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.5%安、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が2.6%安、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が2.3%安、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が1.7%安と値を下げた。


他の個別株動向では、家電量販チェーン中国大手の国美零售HD(ゴメ・リテール・ホールディング:493/HK)が19.0%安。第三者割当増資を実施すると発表したことが売り材料視された。割当価格は15%のディスカウント水準に設定されている。


半面、中国不動産セクターの一角はしっかり。華潤置地(1109/HK)が3.0%高、深センHD(深セン・インベストメント:604/HK)が2.6%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が1.5%高、龍湖地産(960/HK)が1.3%高、中国金茂HD(817/HK)が1.2%高と値を上げた。


一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.21%安の3508.59ポイントで取引を終了した。資源・素材株が下落を主導する。消費関連株、医薬品株、海運株、インフラ関連株、金融株、不動産株なども売られた。半面、発電株は高い。半導体株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 2日の香港市場概況:ハンセン1.2%安で反落、石油セクター下げ主導