26日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比149.70ポイント(0.56%)高の26819.45ポイントと5日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が143.66ポイント(1.36%)高の10701.49ポイントと3日ぶりに反発した。ハンセン指数は2月25日以来、約9カ月ぶりの高値水準を回復している。売買代金は1136億3900万香港ドルに縮小した(25日は1780億6100万香港ドル)。


米ハイテク株高を好感した買いが先行する流れ。昨夜の米株市場では、ナスダック指数が0.5%高と3日続伸し、9月2日以来、約2カ月半ぶりに史上最高値を更新した。中国人民銀行(中央銀行)の資金供給も支え。人民銀は26日、リバースレポを通じ期日到来分との差し引きで100億人民元を市中に供給した。資金供給は、小幅ながら4日連続となっている。(亜州リサーチ編集部)


ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連などで構成されるハンセン科技指数は1.7%高と反発。組み入れ銘柄では、阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が7.6%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.9%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.3%高などと値を上げている。医療サービス企業の阿里健康信息技術に関しては、9月中間決算の黒字転換が材料視された。


ハンセン指数の構成銘柄では、上述したテンセントのほか、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が4.9%高、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.3%高、本土最大手の中国工商銀行(1398/HK)が2.0%高と上げが目立った。


セクター別では、中国の金融が高い。上記した中国工商銀行と中国人寿保険のほか、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が1.7%、中国民生銀行(1988/HK)が1.6%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が5.3%、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が3.0%ずつ上昇した。


非鉄や鉄鋼の素材セクターも急伸。江西銅業(358/HK)が5.1%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.8%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.3%高、中国東方集団HD(581/HK)が8.8%高、鞍鋼(347/HK)が2.3%高で取引を終えた。ロンドン金属市場(LME)では、銅やアルミなど主要商品が軒並み上昇している。


半面、自動車セクターはさえない。北京汽車(1958/HK)が4.0%安、長城汽車(2333/HK)が2.1%安、広州汽車集団(2238/HK)が1.7%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.5%安、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.4%安と値を下げている。中国の国家発展改革委員会が各地方当局に対し、新エネルギー車産業への投資状況を調査するよう指示したもよう——と複数メディアが25日に報じたことがセクター全体の売り材料となっている。


一方、本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.22%高の3369.73ポイントで取引を終えた。金融株が相場をけん引する。発電株、食品飲料株、エネルギー株、防衛関連株、空運株なども買われた。半面、自動車株は安い。素材株、ハイテク株、医薬品株、不動産株、インフラ関連株の一角も売られた。

亜州リサーチ(株)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 26日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で5日続伸、ハイテクと中国金融に買い