29日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比25.87ポイント(0.87%)安の2954.18ポイントと3日ぶりに反落した。上海A株指数も下落し、27.10ポイント(0.87%)安の3095.02ポイントで取引を終えている。

流動性のひっ迫が意識される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、2日続けてリバースレポの実施を見送り、この日は過去に実施した分の満期到来で2500億人民元を市中から吸収した。ただ、下値を叩くような売りはみられない。米中通商摩擦の緩和期待が相場を下支えしている。

業種別では、前日に急伸したハイテク関連の下げが目立つ。システム開発の用友網絡(600588/SH)が7.3%安、インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が4.2%安とそろって反落した。不動産株、素材株、運輸株、証券株、自動車株、インフラ関連株なども売られている。

半面、食品・飲料株の一角はしっかり。白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.3%高と買われた。医薬品株も高い。華海薬業(600521/SH)が7.3%上昇した。

このほか、決算動向を手がかりにした物色もみられる。1~9月期の増益決算を好感し、バス生産中国大手の鄭州宇通客車(600066/SH)が2.8%高、同じく増益決算を公表した大手乳製品メーカーの光明乳業(600597/SH)が1.5%高と値を上げた。

一方、外貨建てB株は値下がり。上海B株指数が2.66ポイント(1.00%)安の263.15ポイント、深センB株指数が3.82ポイント(0.42%)安の914.10ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 28日の中国本土市場概況:上海総合0.9%安で3日ぶり反落、ハイテク関連に売り