28日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比20.60ポイント(0.63%)高の3296.38ポイントと反発した。上海A株指数も上昇し、21.57ポイント(0.63%)高の3452.19ポイントで取引を終えている。

中国企業の業績に対する不安が薄らぐ流れ。白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)は28日、17年通期の増益見通しと製品価格の値上げを発表した。同社株が3日ぶりに急反発するなか(8.2%高の718.69人民元で終了。上場来高値の719.96人民元に肉薄)、投資家心理が上向いた。

非鉄や鉄鋼の素材株も上げが目立つ。江西銅業(600362/SH)が6.7%高、宝山鋼鉄(600019/SH)が3.4%高で引けた。消費関連株、金融株、石炭株、自動車株、発電株なども買われている。

外貨建てB株相場も値上がり。上海B株指数が2.38ポイント(0.70%)高の340.55ポイント、深センB株指数が6.81ポイント(0.59%)高の1158.04ポイントで終了した。

白酒のトップブランド「茅台酒」を生産する貴州茅台酒は、貴州省政府傘下の中国貴州茅台酒廠(集団)公司を親会社とする。敷地面積300万平米に及ぶ生産拠点を有し、多様なニーズに対応。15~80年熟成させた高級茅台酒や各種アルコール度数の茅台酒、中・低消費者向けブランド(「茅台王子酒」「茅台迎賓酒」など)を幅広く展開する。

株価が700人民元を超えたケースは、上海と深センの両証券取引所を通じて過去に3例を数えるのみ。全中国株式マーケットの史上最高値は、1992年5月25日に飛楽股フン(600654/SH)が記録した3550.00人民元だ。15年あまりが過ぎた現在でも、この記録は破られていない。しかしながら、いまでは「*ST中安」で取引されている。これに真空電子(600602/SH)の2587.50人民元。真空電子はその後「雲賽智聯」に改称した。さらに申華電工(600653/SH)の702.50人民元。申華電工は「申華控股」に改称している。いずれも92年5月25日にそろって頂点に達した。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 28日の中国本土市場概況:上海総合0.6%高と反発、貴州マオタイ8.2%上昇