週明け14日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数は前営業日比366.72ポイント(1.36%)高の27250.23ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が134.27ポイント(1.27%)高の10707.24ポイントとそろって4日ぶりに反発した。売買代金は851億7500万香港ドルに縮小している(11日の売買代金は1393億7300万香港ドル)。

買い戻しの動きが先行。先週末のハンセン指数は3日続落し、今年最大の下落率を記録しただけに、値ごろ感が着目された(3日間で累計3.5%の下落)。取引時間中に公表された今年7月の中国経済指標では、小売売上高や鉱工業生産などが軒並み下振れたものの、嫌気する売りはみられていない。本土株高などを追い風に、香港の各指数は中盤から上げ幅を広げた。主要企業の決算発表が進むなか、業績期待の強まる銘柄群に買いが集まっている。

業種別ではITハイテク関連の上げが目立つ。スマホ関連の光学部品メーカー、舜宇光学科技(2382/HK)が7.6%高の103.80香港ドルに急反発し、上場来高値を更新した。同社は14日引け後、今年中間期の決算を発表する予定。すでに中間期の利益倍増が予告されている。同じくスマホ向け電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)も6.9%高と上昇している。そのほか、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が5.6%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.3%高と急伸。中国聯通は11日引け後、中間業績の7割増益見通しを明らかにした。テンセントは今週16日に業績報告する。

本土系自動車セクターも高い。乗用車の東風汽車集団(489/HK)が4.3%、吉利汽車HD(175/HK)が4.2%、華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が3.5%、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が1.6%、トラックの中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が4.3%ずつ上昇した。

素材セクターも物色される。非鉄株では洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.1%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.5%高、建材株では中国中材(1893/HK)が2.9%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.0%高と買われた。

本土市場も4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.90%高の3237.36ポイントで取引を終えた。ベンチャー企業株で構成される深セン創業板指数は3.0%上昇している。ITハイテク関連株や消費関連株が急伸。保険株や証券株、不動産株、海運株、自動車株、石炭株なども買われた。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 14日の香港市場概況:ハンセン1.4%高と4日ぶり反発、IT関連に買い