週明け12日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比322.25ポイント(1.24%)安の25708.04ポイント、本土企業株で構成されるH株指数は106.32ポイント(1.00%)安の10485.85ポイントとそろって続落した。売買代金は876億2600万香港ドルに縮小している(9日の売買代金は1169億5500万香港ドル)。

IT・ネット関連の急落が投資家のセンチメントを冷やす。先週末の米株市場では、アップルやマイクロソフト、インテルなどIT関連株が大幅に下落した。香港市場でも関連銘柄に売りが広がっている。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち48が下落)。個別では、スマートフォン向けなど小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が3.8%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.5%安と下げが目立っている。テンセント株は先週、上場来の高値圏で推移していた。

米金利動向の影響を受けやすい香港不動産セクターも安い。新世界発展(17/HK)が2.2%、九龍倉集団(ワーフ・ホールディングス:4/HK)が2.1%、新鴻基地産発展(16/HK)が1.9%ずつ下落した。13日から14日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に関しては、追加利上げが確実視されている。

H株金融セクターもさえない。海通証券(6837/HK)が2.9%安、華泰証券(HTSC:6886/HK)が2.6%安、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.4%安、中国信達資産管理(1359/HK)が2.3%安、中国銀行(3988/HK)が1.5%安で引けた。
半面、他の個別株動向では、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(2333/HK)が21.4%高の11.02香港ドルと急騰。クレディ・スイス(CS)の強気リポートが手がかりとなった。CSは同社の新ブランド車は既存タイプよりも利益率が高いと指摘。レーティングを「中立」から「アウトパフォーム」に格上げし、目標株価を8.00→12.50香港ドルに上方修正した。

本土市場は5日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.59%安の3139.88ポイントで取引を終えた。インフラ関連株が安い。素材関連株、運輸関連株、銀行株、不動産株なども下げた。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 12日の香港市場概況:ハンセン1.2%安と続落、IT関連に売り