23日の香港市場は小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比11.81ポイント(0.05%)高の25403.15ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成されるH株指数が20.96ポイント(0.20%)高の10395.28ポイントと続伸した。売買代金は847億8100万香港ドルにやや拡大している(22日は818億5000万香港ドル)。

外部環境の改善で買われる展開。米企業業績の先行き楽観などで、昨夜の米株が続伸したことを好感した。ただ、上値は限定的。不動産引き締めの動きが香港や中国本土で広がっているためだ。指数はマイナス圏に沈む場面もみられている。

ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.0%高、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が3.9%高と上げが目立った。

H株金融セクターもしっかり。招商銀行(3968/HK)が3.9%、中国民生銀行(1988/HK)が1.8%、中国農業銀行(1288/HK)が1.1%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が0.8%ずつ上昇した。

他の個別株動向では、白酒販売大手の銀基集団HD(シルバー・ベース・グループ・ホールディングス:886/HK)が19.6%高と急騰。白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)などと新商品取り扱いで合意したことが手がかりになった。貴州茅台酒は足元の販売好調などを材料に、本土市場で上場来高値を連日更新している。

半面、香港系不動産セクターはさえない。信和置業(サイノランド:83/HK)と新世界発展(17/HK)がそろって1.0%安、恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ:101/HK)が0.7%安で引けた。香港金融管理局(HKMA)は19日、住宅ローン政策の引き締めを発表している。本土系の不動産株も総じて軟調だ。

本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.45%安の3061.95ポイントで取引を終えた。海底資源関連の銘柄群が急落。不動産株や自動車株、運輸関連株、非鉄株、ITハイテク関連株などもさえない。半面、保険株は続伸。酒造株も物色された。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 23日の香港市場概況:ハンセン0.1%高と3日続伸、H株金融セクターしっかり