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業績成長が手がかり。主要企業の決算報告がピークを迎えるなか、増益や増配を公表する
企業が多くみられる状況だ。この日は、配当を増やした中国農業銀行(1288/HK)が0.8%上昇している。他の銀行株にも買いが波及し、中国建設銀行(939/HK)と中国銀行(3988/HK)がそろって0.5%高、中国工商銀行(1398/HK)が0.4%高で引け、相場をけん引した。
決算動向を手がかりにした動きでは、通期利益の4倍増を達成した建設機械メーカーの中国龍工HD(3339/HK)が9.4%高と急伸。黒字転換の鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が2.8%高、利益2倍となった電力設備メーカーのハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が2.2%高と値を上げた。
他の個別株動向では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が0.9%高と続伸。寄り付き直後に1.9%高の230.20香港ドルまで上昇し、ザラ場ベースで上場来高値を更新している。米テスラモーターズ(TSLA/NASDAQ)が28日、米証券当局への提出書類を通じ、テンセントがテスラ株5.0%を取得したと報告したことが刺激材料だ。
半面、中国自動車セクターはさえない。充電電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が3.3%下げた。通期の8割増益を明らかにしたものの、同時に2017年1~3月期の減益見通し(前年同期比23.6~35.4%減)を公表したことが嫌気された。増益決算の東風汽車集団(489/HK)も2.6%安、先週22日に126%増益を発表した吉利汽車HD(175/HK)も2.4%安と売られている。
中国と香港の不動産セクターも安い。万科企業(2202/HK)が4.5%、華潤置地(1109/HK)が1.6%、長江実業地産(1113/HK)が1.3%ずつ下落した。それぞれ不動産引き締めなどが警戒されている。
本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.36%安の3241.31ポイントで取引を終えた。中国人民銀行(中央銀行)の引き締めスタンスが重し。証券株と保険株の下げが目立った。
【亜州IR】
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