1. 中期経営計画「Vision for 2025」 同社は、企業理念である「価値ある技術創造で社会を豊かにする」の実現に向けた成長戦略として、中期経営計画「Vision for 2025」(2021年12月期~2025年12月期)を策定し、最終年度2025年12月期の経営目標数値(2023年2月13日付で修正値を公表)に売上高6,330百万円(医療ビジネス5,320百万円、公共ビジネス330百万円、ヘルステックビジネス680百万円)、経常利益2,100百万円、経常利益率33.2%、1株当たり配当金18.0円、配当性向31.2%を掲げている。
このように政府が進める医療DXは、電子カルテ標準化や医療情報共有化などを通じて医療費の適正化や医療アクセスの向上を目指すとともに、医療・介護分野での予約・診療・決済・服薬管理などにおける患者の利便性向上と事業者の管理業務効率化を目指している。そして今後、こうした医療DXの流れの加速が予想されることを背景に、同社は「Add on 収益」と「ターゲット拡大」の2つの方向性での成長戦略を推進する方針だ。「Add on 収益」は同社が強みを持つ大規模病院向けに、従来のオンプレミス製品をベースとして、クラウドサービス「PiCls」シリーズなどのアップセル・クロスセル戦略によって付加的な収益の積み上げを推進する。「ターゲット拡大」は、これまでメインターゲットとしていなかった中・小規模病院やクリニックなどの領域に、「DocuMaker Cloud」や「CocktailAI」等のクラウド製品の拡販を推進する。同社のビジネスモデル・事業戦略にとって医療DXの流れは追い風と弊社では考えている。