a) 経営基盤の強化 同社は、経営基盤の強化において「人材の確保と育成」と「ナレッジマネジメント」を主要な柱と位置付けている。多様な人材の確保と育成基盤の強化を通じて、ストック型ビジネスやEPC事業のリソース拡充を図る。具体的には、事業戦略に適した人材の採用、女性総合職・基幹職の増員(35名以上)、育児支援制度の利用促進(利用率25%以上)、従業員エンゲージメントの向上(最高評価回答50%以上)を目標としている。また、「攻めのDX」ではAIを活用したプラント自動運転などで成果を上げつつ、新たな価値創造に取り組む。「守りのDX」では、データ資産の体系化や見える化、システム間連携による効率化を推進。技術承継や生産性向上を通じ、競争力強化を目指している。
b) セグメント別の進捗状況 環境・エネルギー(国内)事業では、老朽化施設の更新や長寿命化など、一般廃棄物処理プラントの安定した需要が継続している。特にDBO方式の発注が増加しており、年間3件以上の更新案件受注を目指し、総合的な提案力と技術力を強化している。長期O&M契約では2024年3月期末時点で27施設を受注しており、2025年3月期末までに20施設が運営中となる予定。O&M非受託施設にも提案型営業を推進し、アフターサービス拡大やコスト削減に注力している。エネルギープラント事業では、中小型バイオマス発電プラントを中心に安定的な受注を狙うとともに、省エネや延命化などのソリューション提案の強化によりストック型ビジネスの成長を促進し、温室効果ガス削減や省エネ性能向上に取り組む。水処理プラント事業では、主力製品「階段炉下水汚泥焼却発電システム」が環境性能の高さで評価され、継続的な受注が期待される。新電力事業では、再生可能エネルギーや非化石電力の供給拡大により、顧客の電力料金安定化と温室効果ガス削減に貢献している。