そのほか、災害時に少ない人数で簡単に広げることが可能な防災シート「SAT!開く防災シート※」も2024年夏に開催されたホームセンター業界最大の総合展示会「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2024」の新商品コンテストで、最高位となる経済産業大臣賞を受賞するなど注目を浴びている。同製品は従来品と同等以上の強度を維持しながら素材を変えることで従来品比約15%の軽量化も実現している。簡単に広げられる仕組みや畳み方についての特許も取得しており、高付加価値品として自治体や学校、事業会社などの災害備蓄用としての需要拡大が期待される。製造プロセスの折り畳み工程については中国工場で手作業にて行っているため、今後は量産化に向けて自動化を進めていく考えで、「ウォーターセーフ」と「SAT!開く防災シート」あわせた3年後の売上高は15億円を目指す。こうした高付加価値製品を今後も積極的に開発し市場に投入していくことができれば、外部環境の変化にも対応できる強固な収益基盤の構築が可能になると弊社では見ている。
※ サイズは3.6×5.4m、7.2×9m、10×10mの3種類。
b) 地中熱と既存分野の連携強化 マテリアルソリューション事業の収益力強化施策の1つとして、SDGsの観点(脱炭素社会の実現、働く環境の改善)から、今後の需要拡大が期待される地中熱ビジネスと既存分野の連携強化を進める。地中熱ビジネスは、販売ターゲットとして施設園芸、工場・倉庫などの2分野に重点的に注力する方針である。施設園芸向けには農業資材(遮熱・遮光網、防虫網、ビニルハウスなど)との組み合わせ、工場・倉庫向けでは産業資材(間仕切りシート、仮設、テントなど)との組み合わせにより、より付加価値の高いソリューション提案が可能となり、受注獲得の機会が広がるとともに、農業資材や産業資材の売上拡大にもつながると期待される。