a) Jトラスト銀行インドネシア Jトラスト銀行インドネシアにおける、2024年12月期第3四半期の営業収益は222億円(前年同期比54億円増)、営業利益は20億円(同10億円増)となった。法人大企業や国営企業を中心とする貸出残高は2024年9月末には2,673億円と、順調に増加した。不良債権化抑制と回収による不良債権の圧縮に加え貸出残高の増加もあり、不良債権比率はインドネシア銀行業界平均の2.3%(2024年8月)を下回る1.20%の低位で推移し、貸倒引当金を控除したネットでは0.91%であった。リスクマネジメントを強化した成果が表れたと言える。預金残高も3,247億円(2024年9月末)に増加した。預金金利は5.89%とやや上昇したが、インドネシアの政策金利(中央銀行の民間銀行への貸出金利は2024年9月時点で6.00%)より低位で推移したこともJトラスト銀行インドネシアの好業績に貢献した。
b) Jトラストロイヤル銀行 カンボジアのJ Trust Royal Bank Plc.(以下、Jトラストロイヤル銀行)では、2024年12月期第3四半期の営業収益は119億円(前年同期比19億円増)、営業利益は16億円(同6億円増)となった。貸出金利の上昇及び円安の影響により、増収増益となった。貸出残高を引き続き戦略的にコントロールして質の向上を進めており、2024年9月末には1,363億円に減少した。カンボジア経済が中国経済悪化の影響を受けていることを主因に、不良債権比率は7.76%、貸倒引当金を控除したネットでは1.92%となった。引き続き担保物件の競売や法的手続き等による回収とモニタリングを強化し、不良債権比率の抑制に努める方針だ。一方、2024年9月末の預金残高は1,402億円、預金金利は3.90%となった。預金残高は、貸出とのバランスを考慮してコントロールしている。