1) 国内ソリューション 2025年1月期第2四半期の売上高に占める割合は50.5%(前期は51.6%)であり、同社の主力事業となっている。ポールトゥウィン、(株)MRAIt Service Design、(株)Ninjastars、(株)ADOORなど国内子会社において、ゲーム分野、Eコマース分野、Tech分野の顧客に各種サービスを提供している。ゲーム市場向けにはデバッグ、カスタマーサポート、ローカライズ、海外進出支援に関するサービスを、Tech市場向けにはソフトウェア第三者検証、環境構築、サーバー監視、データセンター運営、キッティングに関するサービスを、Eコマース市場向けにはモニタリング、カスタマーサポートに関するサービスを提供している。企業活動においてDXによる生産性向上ニーズが高まるなか、近年はTech分野の業績拡大に注力しており、特に第三者検証とシステム開発を伸ばす方針である。システム開発を受託・納品した後に、第三者検証の受注につなげるといったクロスセルによる事業拡大サイクルの創出を期待できるためだ。実際、2025年1月期第2四半期(単体ベース)においては、Tech分野の増収率が前年同期比2ケタ増と大きく伸びており、同社の戦略が順調に業績に反映されている。
2) 海外ソリューション 2025年1月期第2四半期の売上高に占める割合は37.2%(前期は33.5%)であり、国内ソリューションに次ぐ事業規模となっている。PTW International Holdings Limitedを中心に各在外子会社を通じてサービス・ライフサイクルの全工程を一気通貫で手掛けている。具体的には、デバッグ、ローカライズ、音声収録、カスタマーサポート、製品開発サポート、グラフィック開発などの各種サービスを提供している。国内のゲーム市場は2兆円超(経済産業省の調査による)と大きな規模ではあるものの、世界のゲーム市場規模はさらに大きく、成長性も相対的に高いことから、今後、海外ソリューションを積極的に伸ばす方針だ。この方針の下、営業人員の増員やM&A推進責任者の設置とあわせて、新規事業の取捨選択、事業基盤の再構築などを実施している。営業人員の増員によって大型案件の積み上げも順調に進んでおり、今後の業績拡大に期待がかかる。また、2024年9月にはゲーム開発アウトソーシング事業を運営するGhostpunch Games, LLC(アメリカ、フロリダ州)の事業を譲受し、サービス・ライフサイクルソリューションの提供領域をさらに拡充している。