同社の事業領域であるモバイルエンジニアリング分野においては、通信キャリア各社が足元の設備投資を抑制するとともに、今後もコスト抑制要請は進むことが予想される。一方で通信事業者以外では、IoTエンジニアリングサービスで展開しているスマートメーター設置サービスにて生活インフラ業界におけるスマートメーター設置が進み、引き続き堅調に推移している。また、IoT機器設置だけでなく、顧客先にエンジニアが常駐し、監視・保守を行うストック案件も順調に増加している。2023年9月より一般提供を開始したSaaS「BLAS(ブラス)」の販売や、機器の初期設定などを行うキッティング業務などのサービスの拡充が進み、新規取引顧客も順調に増加している。そのため、当期は「BPaaSモデルと親和性の高いIoTエンジニアリングサービスの推進を通じてBPaaSモデルの基盤を作る期」と位置づけ、IoTエンジニアリングサービスに経営リソースをシフトさせ事業成長を進めてきた。BPaaS(Business Process as a Service)とは、業務プロセスを外部企業へアウトソーシングし(BPO)、クラウド上のソフトウェア(SaaS)を使って、業務効率化を実現するサービスであり、IoT機器の設置や運用保守をBPOで請けるだけでなく、SaaSであるBLASを活用しBPaaSモデルとして推進することで中長期の事業成長を目指している。