教室展開については、近隣に小中学生部門のスクールがある地域に開校する戦略である。学習プログラムに応じてSTEPスクールの教師や教師経験者がサポートに入るなど効率的な運営が可能となるほか、マーケティング面においても既にSTEPのブランドが確立している地域に開設する方が広告宣伝費も少なくて済み効率的なためだ。生徒1人当たりの売上単価は約50万円、1教室当たりの定員数は120名前後を目安に3~4年で収益化するビジネスモデルで展開する。学童保育部門が本格的に加わることで、対象学年が小学1年生~高校3年生と学年数で見れば従来の1.5倍に拡大することになり、顧客生涯価値(Life Time Value:LTV)の向上によって収益基盤がさらに強固なものとなって成長ポテンシャルも高まる。今後年間70人ペースで生徒が増加した場合、年間売上高は35百万円増、利益率を20%とすれば営業利益は7百万円増のペースで拡大することになる。もちろん品質の高いサービスを提供する運営体制が構築できれば、複数教室を展開し成長スピードを加速することも十分可能である。政府が2024年度から子育て支援策の拡充(第3子以降の児童手当増額、所得制限撤廃等)を図る方針を打ち出していることも、学童保育部門の成長を後押しすることになろう。