b) 商品ラインナップと販売チャネル 同社の商品は、販売チャネル別にブランドマーケティングを実施している。クリアレンズにおいては、ECサイトでの販売は「L-CON」シリーズを展開している。また、「シンシア S」シリーズが好調であることから、2022年2月からは「シンシア S」と同じシリコーンハイドロゲル素材を使用した「pranair」を1日使い捨ての1ブランド投入している。子会社ジェネリックコーポレーションの展開する「みんなのコンタクト」で直販するほか、ECサイトに出店する小売店舗に卸・代理店経由で販売されている。
2019年2月から発売したクリアレンズの「シンシア S」シリーズは、業界で普及し始めた第三世代のシリコーンハイドロゲル素材を使用したレンズで、166Dk/Lと同社従来品の約12倍もの高い酸素透過率を誇る。水分を介してだけではなく、レンズそのものが酸素を通すので、長時間使用でも瞳の酸素不足を防ぐ。また、レンズが柔らかく、弾力があるため心地良い装用感があり、独自の技術によりうるおい層を作り乾燥を防ぐ。また、業界では初めて、保存液に水分を蓄える働きをするヒアルロン酸を配合している。1日使い捨て、2週間交換の2ブランドを発売している。機能性が高い反面、価格も高くなるため、消費者が眼科の処方箋を持ち込んで購入する眼鏡店やコンタクトレンズ量販店(アイシティ、(株)中央コンタクト、富士コンタクト(株)など)といった処方施設チャネルで販売している。眼科医、ユーザーから高い評価を得て、2023年12月期決算では自社ブランドの6割を同シリーズが占める(サークルレンズを含む)。2021年5月には、サークルレンズでも同素材を使用した「シンシア1day S Cleche」を発売し、好調に推移している。2023年2月には2週間交換タイプも発売した。健康意識も高まりつつあるなか、こうした高品質な製品への需要は根強い。
カラーレンズにおいては、「FAIRY」シリーズをECサイトで販売している。子会社カラコンワークスの展開するEC店舗「FAIRY REPUBLIC」、子会社ジェネリックコーポレーションの展開する「みんなのコンタクト」で直販するほか、ECサイトに出店する小売店舗に卸・代理店経由で販売している。ただし、「シンシア S」シリーズのサークルレンズ「シンシア S Cleche」は、クリアレンズと同じチャネルで販売している。1日使い捨てと2週間交換タイプは2ブランド、1ヶ月交換は1ブランドを発売している。