*14:40JST タナベ Research Memo(10):プライム市場に相応しい企業価値およびROE目標の達成を目指す ■株主還元策

タナベコンサルティンググループ<9644>は2023年2月に株主還元方針の変更を発表した。具体的には、2026年3月期まで連結総還元性向100%を目安に安定的な配当を継続し、DOE(株主資本配当率)で6%以上、自己株式取得についても機動的に実施する方針とした。同方針に基づき、2024年3月期の1株当たり配当金は前期比2.0円増配の44.0円(配当性向98.7%)と3期連続の増配とする予定だ。また、自己株式の取得拡大および取得期間延長(取得株式数800千株、取得価額総額400百万円を上限、2023年12月末まで)を発表している(2023年6月末までに160千株、142百万円を実施)。配当金と自社株取得を合わせた総還元性向では123.9%となる見通しだ。また、今後も業績計画を着実に達成していくことで、増配を継続していくことを目標としている。

なお、同社は2022年4月の東証市場再編に伴いプライム市場に移行した。移行基準日(2021年6月30日)時点では流通株式時価総額基準(100億円)や1日平均売買代金(20百万円)において基準を満たしていなかったが※、2023年3月末時点では流通株式時価総額で104.6億円と基準をクリアしている。1日平均売買高については2023年1月~3月までの期間では22百万円と基準をクリアしており、今後も中期経営計画の実行による業績拡大と、積極的なIR・SR・PR活動による認知度向上を図っていくことで、2025年12月末の目標達成期間までに上場維持基準をクリアしていく考えだ。2023年3月には、創業の原点からこれまでの成長の軌跡、今後の経営戦略や具体的な展開などを盛り込んだ統合報告書「TCG REPORT」を初めて発行した。

※流通株式時価総額は81.1億円、1日平均売買代金は6百万円だった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 タナベ Research Memo(10):プライム市場に相応しい企業価値およびROE目標の達成を目指す