a) 障がい者雇用支援サービス 障がい者雇用支援サービスの売上高は前年同期比22.3%増の3,274百万円となり、営業利益も同207百万円の増益となった。営業利益率は売上構成比の変化(ストック型売上となる農園管理収入の構成比上昇)や減価償却費の増加により若干低下したものの、30%台後半と高水準をキープしている。2023年1月に一部のメディアで農園を活用した障がい者雇用支援サービスに対して否定的な報道があり、その影響が懸念されたが、設備販売区画数は前年同期比10.6%増の690区画と期初計画(610-710区画)の上限近い水準で着地し、マイナスの影響はなかったと考えられる。実際、2023年4月に開催された厚生労働省の労働政策審議会(障害者雇用分科会)において、否定的な見解や規制等を検討するような動きもなく、今後は市場の健全化に向けて行政として支援や周知啓発を行っていく意向であることが明らかとなっている。足元の需要も好調なことから、同社では今後も積極的に農園を開設し同事業を拡大する方針を示している。また、業界全体の健全化に向けた団体の設立準備も並行して進めている。
b) ロジスティクスアウトソーシングサービス ロジスティクスアウトソーシングサービスの売上高は前年同期比15.8%増の743百万円、営業利益も2ケタ増益となった。EC通販発送代行サービスの売上高は同16.3%増の679百万円、物流センター運営サービスが同11.0%増の64百万円とそれぞれ伸長した。低採算案件の整理を進めたほか、現場の品質改善に取り組んだ効果もあり、営業利益率も10%台前半の水準まで上昇した。
c) 広域行政BPOサービス 広域行政BPOサービスの売上高は前年同期比76.9%増の652百万円となったが、先行投資費用の増加により営業利益は同70百万円の減益となった。BPO拠点数が前年同期の8拠点から19拠点に拡大したことが増収要因となったが、四半期ベースの売上推移を見ると、マイナンバー関連業務がピークアウトしたことにより、第1四半期の351百万円から第2四半期は300百万円に減少した。また、本部の営業リソース不足が影響して、新規拠点の開設数も計画の7拠点から5拠点と未達となった。新規事業として2021年11月期下期より開始して以降、急速に成長してきたが、本部の体制整備が追い付かなかったようだ。現状20~30人体制だが中途採用も積極的に行い、体制強化を図る。