*14:58JST 明豊ファシリ Research Memo(8):2024年3月期もCM事業がけん引するも、会社業績計画は保守的な印象 ■今後の見通し

1. 2024年3月期の業績見通し
明豊ファシリティワークス<1717>の2024年3月期の業績は、売上高で前期比0.8%増の4,800百万円、営業利益で同1.2%増の970百万円、経常利益で同1.0%増の970百万円、当期純利益で同2.9%増の670百万円と概ね前期並みの水準を計画している。景気の先行き不透明感が続くなかでも、難度の高いプロジェクトや脱炭素化支援などCMサービスの需要は引き続き旺盛だが、体制強化及び社員の処遇向上、DXのさらなる推進に向けた費用増と発注者の建設投資意欲が慎重になることも保守的に想定して横ばい水準とした。

(一財)建設経済研究所「建設投資見通し」(2023年4月発表)によると、2023年度の建築投資は前年度比4.7%増の44.1兆円と2期ぶりに増加に転じる見通しとなっている。非住宅分野への投資が同4.7%増の16.6兆円と堅調に推移するほか、コロナ禍で落ち込んでいた建築改修投資も同10.4%増の10.7兆円と2期ぶりに増加に転じることが要因で、民間、公共分野ともに拡大する。物価上昇による投資マインドの冷え込みが懸念されるものの、需要が高まっている脱炭素化支援等を中心にCMサービスの活用が進んでいることも考えれば、2024年3月期も業績は順調に拡大するものと予想される。実際、2023年6月12日時点における公共案件の受注実績として会社HP上で公表した件数は6件と(前年同期間は8件)順調に推移している。なお、2023年3月期も期初計画では前期比横ばい水準の見通しを立てていたが、結果的には2ケタ台の増収増益を達成した。今後市場環境が急速に悪化するようなことがなければ、2024年3月期も会社計画を上回る可能性が高いと弊社では見ている。なお、人員については前期と同様に10数名の純増を計画に織り込んでいる。

2024年3月期の取り組み方針としては以下の4点を掲げている。
・より高度な独自のCM事業創造
「顧客側に立つプロ」として、スピード、コスト、品質面でのレベルアップを図り、またDX支援事業や脱炭素化支援への取り組みを強化していく。

・人的資本経営の推進
企業理念の下、社員一人ひとりが「顧客側に立つプロ」として主体的に企業価値を高めていく。

・リスク管理
コーポレートガバナンスの強化、ISMSの徹底、事業継続体制の構築に引き続き取り組んでいく。

・情報発信
発注者支援事業の社会的価値向上やESG/SDGs、気候変動関連情報に関する情報発信を行い、認知度の向上を図っていく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 明豊ファシリ Research Memo(8):2024年3月期もCM事業がけん引するも、会社業績計画は保守的な印象