TOKAIホールディングス<3167>は、静岡県を地盤にLPガスを中心とした「エネルギー・住生活関連事業」と「情報通信事業」を展開する総合生活インフラ企業である。320万件を超える「顧客力」と多彩な商品・サービスをワンストップで提供する「総合力」、顧客ニーズに即応する「機動力」を強みに、ABCIR+S(アブサーズ)※1戦略を推進しながら、「Total Life Concierge(暮らしの総合サービス)構想※2」の実現を目指している。
※1 ABCIR+S(アブサーズ):同社グループのデジタル技術革新に向けた戦略のこと。AI(A)、Big Data(B)、Cloud(C)、IoT(I)、Robotics(R)、Smart Phone(S)の頭文字をつなげた造語で、関連する新規サービスの創出・育成に注力している。 ※2 Total Life Concierge構想:同社グループが提供する様々なサービスにより、顧客の快適な生活を総合的、かつきめ細かくサポートし、顧客満足度の向上を目指すビジョンのこと。
3. 中期経営計画の進捗について 2021年5月に発表した中期経営計画「Innovation Plan 2024 “Design the Future Life”」では、2022年3月期から2025年3月期までの4年間を「Life Designの実現に向けた基盤を造るステージ」と位置付け、経営数値目標として2025年3月期に売上高2,450億円、営業利益186億円、継続取引顧客件数356万件を掲げ、その達成に向け取り組んでいる。前半の2年間で先行投資を積極的に行い、後半の2年間で利益成長を加速する戦略だ。計画2年目となる2023年3月期は、エネルギー価格上昇の影響によりいったん減益となるが、経営環境が厳しくなっているLPガス業界においてシェアを拡大する好機になると考えられる。2024年3月期以降は成長投資の効果が顕在化し、増益基調に転じる見通しだ。新規ビジネスの創出を視野に入れたM&Aやアライアンスについても検討を進めており、今後の動向が注目される。