(1) ソフトウェアテストサービス事業(2023年3月期第2四半期売上高比率90.8%) a) 対象領域と業務フロー 当事業では、ユーザー企業、メーカー、ソフトウェアベンダーに対して、ソフトウェアの不具合により顕在化するリスクを回避するため、開発工程における品質計画の立案、開発プロセスの改善、ソフトウェアの不具合の発見、または重大な不具合が発生していない事を確認するためのテスト計画、テスト設計、テストケースの作成、テスト実施及びテストサマリレポートの作成まで、幅広いソフトウェアテストサービスを第三者の中立的立場で提供している。ソフトウェア開発における川上から川下までの幅広い領域をカバーしているのが特色だ。
b) 主な提供サービスと提供形態、契約形態 同社が提供する主なサービスは、ソフトウェアテストサービス、品質コンサルティングサービス、ソフトウェア品質セミナーサービス、デジタル放送テストサービス、セキュリティ・脆弱性診断サービス、リバースエンジニアリングサービス、出版・情報発信・サイト運営など多岐にわたる。
c) KPI 同社の業務は「準委任契約」が大部分であり、不採算プロジェクト化するリスクのある「請負契約」は少ない。基本は案件ごとの契約となるが、次々と開発プロジェクトや開発課題が出てくることや、一度受注したシステムの更新時などに顧客からの要望で継続契約につながることも多く、これが相応の参入障壁になっているとも言える。受注金額は案件によって様々で、数百万円~数千万円と幅広いが、プロジェクトが継続した場合には、結果として当該顧客への売上高は数億円単位になる場合もある。これら各案件の売上高を累積したものがセグメント売上高の大部分を占めるので、「案件数」が同社の業績におけるKPIの1つであると言える。2022年3月期の案件数は2,632件となっており、直近4年間の案件数は順調に拡大している。