早稲田アカデミー<4718>は31日、2023年3月期第2四半期(22年4月-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比 8.1%増の148.28億円、営業利益が同19.4%増の10.96億円、経常利益が同20.6%増の11.09億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同21.2%増の6.90億円となった。

顧客の要望に応えて、対面授業と双方向Web授業とを選択受講できるデュアル形式の授業「早稲アカDUAL」を継続するとともに、「オンライン校」では、Zoomを活用した双方向Web授業により、首都圏外や海外在住の小6・中3生に、NN志望校別コース・必勝志望校別コースの対面授業をオンラインで受講できる体制を整えた。

教務面では、難関校受験指導における教務体制の強化や指導カリキュラムのメンテナンス、実践力強化に向けたコースの拡充を図ってきた。第2四半期の収益に大きく寄与する「夏期集中特訓」は、新型コロナウイルス感染症による影響が懸念されたが、前年を上回る受講生が参加し、学習意欲の向上・学力向上等の各指標において、前年を上回る好評価となった。

個別指導部門は、集団指導校舎との連携を強化し、顧客の集団指導と個別指導の併用希望に応えるともに、生徒1人ひとりに合わせたきめ細かい学習指導に努めた。運営面では、指導品質向上を図るための教務研修の充実と、フランチャイズシステムの体制整備に取り組んだ。

人材育成強化については、組織横断の研修体系化プロジェクトを始動し、研修内容の再構築、マニュアルや映像等研修ツールの充実、対面とオンラインを組み合わせた効果的な指導体制の構築等を推進している。

DX推進への取り組みは、生徒・保護者向けポータルサイト「早稲田アカデミーOnline」の機能拡充を図るため、従前からの機能をより使いやすくするとともに、「早稲アカ マイページ」で提供していた授業スケジュール表示機能を「早稲田アカデミーOnline」に統合・一元化し、授業の欠席・遅刻連絡やカレンダー上から「双方向Web授業」の参加が可能になる機能を新たに搭載した。

校舎展開としては、2022年7月に「早稲田アカデミー個別進学館 流山おおたかの森校」を開校し、同年3月に開校した集団指導校舎「流山おおたかの森校」とともに新入生集客は順調に推移している。なお、子会社の収益状況は、集学舎が予算を下回ったが、ほかの各社は概ね計画を超える利益計上となり、グループ損益に寄与した。

当第2四半期累計期間における期中平均(4月-9月平均)塾生数は、45,999人(前年同期比9.3%増)と順調に伸長した。学部別では、小学部26,609人(同13.6%増)、中学部16,906人(同4.4%増)、高校部2,484人(同0.4%増)となり、小学部が全体をけん引するとともに、各学部とも小1-小4、中1、高1といった非受験学年が大きく伸長する傾向が続いている。

2023年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比8.6%増の310.00億円、営業利益が同18.0%増の21.49億円、経常利益が同18.2%増の21.76億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同17.6%増の13.03億円とする期初計画を据え置いている。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 早稲田アカデミー---2Q増収・2ケタ増益、質の高い学習指導に加えDX推進に注力