■業績動向

1. 2022年6月期の業績
ロジザード<4391>の2022年6月期の連結業績は、売上高が前期比6.1%増の1,787百万円、営業利益が同6.8%増の352百万円、経常利益が同6.9%増の352百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.9%増の237百万円と、増収増益を達成した。営業を中心とした人員増強による労務費の増加と新規顧客拡大によるサーバー費用と外注費用の増加が見られたものの、売上高の伸びがコストの伸びを上回り、利益面でも増益を確保した。

セグメント毎の売上高は、主力のクラウドサービスが前期比8.2%増の1,372百万円、開発・導入サービスが同15.6%増の336百万円、機器販売サービスが同37.4%減の78百万円となった。クラウドサービスは「ロジザードZERO」への引き合いが順調に推移した。期初計画の達成率も100.3%となった。開発・導入サービスは新規案件と「ロジザードPLUS」のEOSに伴う案件により、前期比増収を達成したものの、達成率は71.6%だった。これは、EOSに伴う顧客の意思決定が後ズレしたことが要因であり、一過性であると弊社は考える。


自己資本比率が84.5%と高水準。流動比率と固定比率も健全で長短の資金繰りに不安なし
2. 財務状況と経営指標
2022年6月期の財務状況を見ると、総資産は前期末比268百万円増加の1,830百万円となった。主な増減要因は、流動資産で売上高増加による資金を回収したことにより現金及び預金が174百万円増加したほか、固定資産では未払い賞与の増加によって繰延税金資産が21百万円増加した。

負債合計は前期末比27百万円増加の292百万円となった。未払賞与の法人税法の否認などにより未払法人税等が38百万円増加した。純資産合計は前期末比240百万円増加の1,537百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、利益剰余金が237百万円増加した。

経営指標を見ると、流動比率が537.8%、固定比率が16.6%と前期比で改善し健全な数値となり、長短の手元流動性に問題はないと弊社は考える。また、自己資本比率が84.5%と非常に高い点も注目だ。財務の健全性、資金の流動性に配慮しながら企業経営を行っていることが財務諸表から見て取れる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 ロジザード Research Memo(4):2022年6月期は増収増益。同社主力のクラウドサービスが好調に推移