大幸薬品<4574>は12日、2022年12月期第2四半期(22年1月-6月)連結決算を発表した。売上高が18.57億円、営業損失が24.17億円、経常損失が25.15億円、親会社株主に帰属する四半期純損失が27.98億円となった。「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2022年12月期第1四半期の期首から適用しており、第2四半期に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっており、対前年同期四半期増減率は記載していない。

医薬品事業の売上高は14.88億円(前年同期は19.62億円)、セグメント損失は京都工場医薬品生産設備の稼働に伴う減価償却費等の増加や海外向け売上高の減少要因により、1.17億円(前年同期は5.94億円の利益)となった。第2四半期累計期間は、特に前半(1月-3月)において、新型コロナウイルス感染症の新型株の感染拡大により、まん延防止等重点措置が全国各地で要請され、再び消費者の行動に影響する等、新型コロナウイルス感染症蔓延前の需要状況には戻っておらず、低水準のまま推移した。国内向けの医薬品売上高は、12.91億円(前年同期は14.75億円)となった。また海外の状況については、香港や中国各地でロックダウン政策が実施される等により、海外向け需要も変化に乏しい状況となっている。海外向けの医薬品売上高は1.96億円(前年同期は4.87億円)となったが、主な減少要因は出荷のタイミングによるものであり、通年では前期水準となる見通しとしている。

感染管理事業の売上高は3.65億円(前年同期は31.40億円)、セグメント損失は16.43億円(前年同期は21.39億円の損失)となった。新型コロナウイルス感染症発生時における急激な需要高騰後の反動は続いており、第2四半期累計期間においても、需要は低水準のまま推移した。また、2022年1月20日に衛生管理製品「クレベリン」のうち4品目に対し、消費者庁より景品表示法に基づく措置命令を受けた。これに伴い、多くの販売店では対象製品等の一時撤去が行われたため、当事業の売上高はさらに低下する要因となった。加えて2022年4月15日には、感染管理事業の主要製品である「クレベリン置き型」2品目についても同様に措置命令を受けたことにより、更なる販売量の低下が見込まれたため、これに伴い過剰となった棚卸資産の評価損を計上した。

2022年12月期通期については、同日、未定としていた連結業績予想を発表した。売上高が60.00億円、営業損失が28.00億円、経常損失が30.00億円、親会社株主に帰属する当期純損失が33.00億円としている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 大幸薬品---2Q純損失、感染管理事業の需要が回復に至らず、また景品表示法に基づく措置命令に伴い販売量が低下