■弊社の注目点

弊社でも、相次ぐM&Aの実行は足元業績の拡大に貢献するだけでなく、中長期の成長を加速するための重要な転機として注目している。これまで環境の変化を先取りしてきたエルテス<3967>であるが、いよいよ本格的な事業拡大に向けて、外部・内部の両面で条件が整ってきたことが背景にあると捉えることができよう。また、事業拡充体制や組織運営の刷新からも明らかなように、今後もM&Aとその後のPMI(統合プロセス)が重要な成長戦略のカギを握っており、さらなる追加的な動きにも注意を払う必要がある。環境変化に伴う業界再編の流れなどから、M&Aの環境は総じて追い風にあると見られるが、単純なたし算や通常想定されるシナジー効果だけにとどまらず、同社ならではの新たな価値創造(業界イノベーションやスマートシティ等への進出)をいかに実現していくのか、そういった大きな視点から中長期での事業拡大に期待したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 エルテス Research Memo(3):「デジタルリスク企業」の先を見据えた大きな視点から中長期での事業拡大に注目