また、2020年6月にはLINEを活用した新たなサービス「CRM Connect」の提供も開始している。LINEのプラットフォームを活用し、顧客のセグメント分析に基づいたOne to Oneのコミュニケーションを通じ、より効果的なCRMを実現するサービスとなる。データの収集・蓄積及び分析に基づいたメッセージング施策の企画や、クリエイティブの制作、メッセージ配信、メッセージへの反応を分析することで、顧客データ分析に基づく効果的なキャンペーン施策を企画・実行していくことが可能となる。同社ではこれらデジタルサービスと、リアルのプロモーション施策を組み合わせることで競合他社との差別化を図っていく考えだ。また、リアルのプロモーションでは、人気コンテンツライセンスも活用することで、より効果の高い施策を実行することが可能となり、1案件当たりの受注金額並びに利益の拡大についても目指していく。前述した通り、現時点では複合型案件の売上総利益率は相対的に低いが、今後、営業プロセスのDXに取り組むことで、生産性向上を実現していくことになる。
a) レッグスの持つコンテンツ領域での機能を活用することで、多様なコンテンツによる新たなサービスを提供し、受注獲得並びに規模の増大に取り組んできた。2021年3月期は、人気キャラクターコンテンツを活用したコラボキャンペーンの受注を流通・小売、飲料・嗜好品業界向けで獲得した。2022年3月期も同様のコンテンツを活用したプロモーション案件の受注が見込まれる。
b) 同社が今まで手薄だったVMD領域のノウハウや機能をレッグスから取り込むことで、特に、化粧品・自動車・食品関連の顧客に対して、従来よりも付加価値の高い販促サービスの提供に取り組んでいく。
c) レッグスの流通分野に関する物販を絡めたプロモーション領域全般のノウハウを取り込むことで、同社の流通系顧客に対して、レッグスのエンタメ・コンテンツの調達力や集客力を高めるマーケティング企画力と、同社のデジタルプロモーションを活用した店頭への集客ノウハウを組み合わせることで、より付加価値の高いプロモーションサービスを展開していく。2021年3月期に大手コンビニエンスストア向けで大きく売上を伸ばしたが、こうした取り組みの成果が顕在化した格好となっている。具体的には、スマートフォンやLINE等を通じて、消費者の関心の高いコンテンツを絡めたキャンペーンを実施し、消費者の認知度向上を図り、かつ消費行動や嗜好を分析したサービスを提供することが可能となった。こうした取り組みを2022年3月期以降も継続して進めていく。