■芙蓉総合リース<8424>の決算動向

4. コロナ禍による影響(まとめ)
コロナ禍による業績への影響をまとめると、不動産やベンダーリース、資金コストへの影響は限定的であり、期初想定していた下振れ要因にはなっていない。一方、「航空機」事業は、航空需要の落ち込みや回復の遅れにより1年を通して厳しい環境が継続したものの、他の戦略分野の利益成長によりコスト増加分を吸収することができたと言える。

5. 2021年3月期の総括
以上から2021年3月期を総括すると、コロナ禍の影響を一部受けたものの想定していたマイナス要因を限定的に抑えるとともに、戦略分野を中心とする良質な資産の積み上げや入替により計画を上回る業績の伸びを達成し、資産ポートフォリオにおけるリスク対応力の強さを実証できた点も大いに評価できるポイントと言える。また活動面においても、今後の成長性が見込める「エネルギー・環境」分野での新たな取り組みや新領域(BPOサービス、モビリティビジネス)の体制強化などに向けて様々な施策を打ち、一定の成果を残すことができた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 芙蓉リース Research Memo(5):コロナ禍の影響を一部受けたものの、「不動産」や新領域などが伸長(2)