ネクスグループ<6634>は14日、2021年11月期第2四半期(20年12月-21年5月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比32.4%減の22.98億円、営業損失が3.24億円(前年同期は3.76億円の損失)、経常損失が2.55億円(同4.14億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が3.63億円(同9.17億円の損失)となった。

IoT関連事業の売上高は前年同期比63.6%減の2.36億円、営業損失は0.85億円(前年同期は1.14億円の利益)となった。ネクスでは、主力製品の「UX302NC-R」が、前期にテレワーク需要に備え多く受注したうちの一部が流通在庫となっており、上期の受注が伸び悩んだが、下期には想定通りの受注が見込まれている。また、物流向けの受託開発案件についても追加での受注が決まるなど、下期に偏重する形で推移する予定。農業ICT事業(NCXX FARM)のうち「6次産業化事業」では、GOLDEN BERRY(食用ほおずき)の専用のサイトを設け、青果に加えて加工品の「GOLDEN BERRYアイス」の販売を開始し好評を得ている。「フランチャイズ事業」では、2021年3月には、全国農業経営専門会計人協会と業務提携契約を締結した。また、同月に「ロボット草刈り機 WADOロボモア」、4月には「水気耕栽培ハイポニカプラント」の取り扱いを開始している。

インターネット旅行事業の売上高は前年同期比88.2%減の0.68億円、営業損失は0.96億円(同0.53億円の損失)となった。 イー・旅ネット・ドット・コム及びその子会社では、繁忙期であるゴールデンウィークの旅行需要が2021年4月からの3度目の緊急事態宣言発出の影響を大きく受け、売上計画比61%という結果になった。一方でイー・旅ネット・ドット・コムでは、自治体向けの情報提供サービスの登録自治体数が増えている。ウェブトラベルでは、夏休みの国内旅行の販売に注力し「夏休みキャンペーン」を展開する。海外旅行においては、TV等で話題の「アメリカワクチンツアー」の販売も開始した。また、新たに総合おでかけ情報サイト「Holiday」と提携し、利用者からのオーダーメイド旅行の見積りサービスの受け皿として、トラベルコンシェルジュが対応することとなった。グロリアツアーズでは、8月に開催される東京パラリンピックの選手選考のための海外派遣や国内での強化合宿の需要が増えた。セーリング事業においても、東京オリンピック参加選手の海外遠征の需要が増加している。また、フランス語留学においては、大学単位での国内でのオンラインセミナー受講が増え、セミナー受講者を対象に夏休みのオンライン留学の説明会を開催し、申し込みが増えてきている。

ブランドリテールプラットフォーム事業の売上高は前年同期比18.4%減の17.65億円、営業損失は2.44億円(同2.31億円の損失)となった。チチカカは、店舗事業においては2021年4月末時点で64店舗体制、またEC事業においては7店舗体制となっている。不採算店舗の閉店や人員体制の見直しなどによる構造改革を進めている。まん延防止等重点措置及び緊急事態宣言発出による影響を大きく受けた当第2四半期累計期間において、売上計画比96%という結果となった。一方、コロナ禍の「おうち需要」に対応した商品開発の推進と、他社とのコラボレーション商品については成功事例が出ており、今後はこれをさらに拡充していく。 オンライン事業では、当第2四半期累計期間において、売上計画比83%という結果となった。ファセッタズムでは、デザイナーの落合宏理がファミリーマートと共同開発した「コンビニエンスウェア(Convenience Wear)」を2021年3月にローンチした。インナーやソックスなど68種類のアイテムを全国約16,700店舗のファミリーマートで販売を開始している。

暗号資産・ブロックチェーン事業の売上高は2.24億円(前年同期は0.02億円)、営業利益は2.22億円(同0.10億円の損失)となった。今期は一部暗号資産の売却を行ったことで、営業利益を計上している。

2021年11月期通期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う先行き不透明な現在の状況が、同社グループの事業活動や経営成績に影響を及ぼす可能性があるものの、その影響を現時点で適正かつ合理的に算定することが困難なことから、未定としている。今後、合理的な算定が可能となった段階で改めて公表するとしている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 ネクスグループ---2Q純利益が大幅増、データ通信端末「UX302NC-R」がテレワーク導入企業に幅広く展開