ファンペップ<4881>は21日、開発中の抗体誘導ペプチド「FPP003」の物質特許が米国において成立し、米国特許商標庁(USPTO)から特許公報が公表されたことを発表。同特許は、用途にかかわらず、物質そのものを広く保護する物質特許である。

発明の名称は、「疾患の要因となる生体内タンパク質を標的とするコンジュゲートワクチン」、出願人は同社及び大阪大学である。

同社は、抗体誘導ペプチドの創薬プラットフォーム技術を保有していることを強みとし、大阪大学大学院医学系研究科との共同研究によって様々な疾患を対象とする抗体誘導ペプチドの創薬研究を行っている。「FPP003」は、大日本住友製薬<4506>との共同研究により創製した開発化合物である。北米の全疾患を対象とする独占的開発及び商業化権に関するオプション契約を締結している。また、「FPP003」の物質特許は、日本や欧州等にも出願している。

抗体誘導ペプチドは、患者の体内で抗体産生を誘導することにより治療効果を期待するペプチドワクチン。化学合成で製造することが可能なため製造コストを抑制でき、さらに投与後は患者の体内で免疫細胞が一定期間持続的に抗体を産生するため、薬剤投与間隔も長いことが期待される。同社は先進国で深刻化する医療財政問題の解決や患者の負担軽減への貢献を図る。


<ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 ファンペップ---抗体誘導ペプチド「FPP003」の物質特許が米国において成立