■トピックス

昭和産業<2004>は2021年3月1日納品分より、家庭用油脂製品と業務用油脂製品の価格を改定する。家庭用汎用油が30円/kg以上の引き上げ、業務用一斗缶製品(16.5kg)が500円/缶以上の引き上げ、ミニローリーが30円/kg以上の引き上げ、加工用バラが30円/kg以上の引き上げとなる。

世界最大の大豆輸入国である中国がいち早く経済活動を再開したことに加えて、アフリカ豚熱で激減した豚の飼育頭数が回復したことによる飼料需要の高まりも影響し、コロナ禍でも世界の大豆・菜種・パーム油の需要は旺盛となっている。さらに南米ではラニーニャ現象の発生による影響からホット・アンド・ドライ(高温乾燥)状態が続いた。これにより原料相場は急激に上昇した。足元では相場上昇は落ち着いているものの、依然として高値圏での推移となっている。また、今回の値上げは大幅な引き上げとなり、外食産業の厳しい環境などを勘案すると今回の値上げを顧客が受け入れられるかどうかは不透明なところと言える。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 昭和産 Research Memo(3):家庭用油脂製品と業務用油脂製品の価格を改定