はてな<3930>は2月26日、2021年7月期第2四半期(20年8月-21年1月)決算を発表した。売上高が前年同期比4.8%減の11.88億円、営業利益が同59.8%減の0.58億円、経常利益が同60.9%減の0.58億円、四半期純利益が同61.8%減の0.38億円となった。

コンテンツプラットフォームサービスについては、主力サービス「はてなブログ」登録ユーザー数や月間ユニークブラウザ数、「はてなブログ」の個人向け有料プラン「はてなブログPro」などの課金売上は軟調に推移した。また、2020年9月にスモールビジネス向けプラン「はてなブログBusiness」の提供を開始した。アフィリエイト広告については、同社運営メディアにおいて、一部の広告配信ネットワークへの接続が停止される状況が発生した。当該状況は前年度中に解消され、広告配信取引の再開が順調になされているものの、広告配信取引の再開までのビハインドにより、平均広告単価が回復の途上であることや、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う景気悪化懸念から旅行業界など一部の業界における国内の広告出稿量が大幅に減少し、広告単価が下落傾向にあることから、広告売上は軟調に推移した。

コンテンツマーケティングサービスについては、「はてなブログMedia」が「モバイル環境でWebコンテンツの表示を高速化するプロジェクト」であるAMPに国産CMSとしてはいち早く対応し、幅広い企業層に対してサービス提供実績を積み上げてきた。また、提供サービスプランに「レギュラープラン」「ライトプラン」「採用オウンドメディアプラン」を導入し、販売機会の更なる獲得に努めた結果、新規導入のメディア数が増加した。一方で、広告売上やコンテンツ作成支援料については、「はてなブログMedia」の運用媒体数は堅調に推移しているが、新型コロナウイルス感染症拡大による景気悪化懸念から、記事制作及び広告出稿が減少した。

テクノロジーソリューションサービスについては、当第2四半期累計期間にマンガビューワ「GigaViewer」が「コミックトレイル」「コミックブシロードWEB」に搭載され、合計11社、搭載累計13サービスとなった。また、ユーザー向けの各種機能に加え、サービス提供者のサービス運用コストの削減に貢献する管理機能の継続的な機能開発の提供により、売上は堅調に推移した。システム開発では、複数の受託開発案件の納品及び検収が完了し、収益認識にいたった。保守運用サービスでは、運用案件数の積上げにより売上成長に繋がった。「Mackerel(マカレル)」は、AWSのパートナー制度「AWSパートナーコンピテンシープログラム」において、「AWS DevOps コンピテンシー」認定を国内企業で初めて取得している。さらに、「AWS Partner Network(APN)Award2019」において、「APN Technology Partner of the Year 2019 - Japan」を受賞した。これは最新サービスへのいち早い対応により、AWSユーザーの運用負荷を軽減させるサービス連携を行ったことで、新規顧客の獲得に繋がったことなどが評価された。これにより、AWSの中でサーバー監視サービスとしての認知度が向上し、更なる導入実績の積上げを図ることができた。また、「Mackerelコンテナエージェント」「ロール内異常検知」がリリース後好評を得ており、潜在顧客のサービス需要に対して効果的にアプローチした結果、売上は堅調に推移した。

2021年7月期通期については、同日、業績予想の上方修正を発表した。売上高が前期比2.3%増(前回予想比2.1%減)の26.00億円、営業利益が同61.7%減(同496.1%増)の1.06億円、経常利益が同62.0%減(同495.2%増)の1.05億円、当期純利益が同62.3%減(同485.5%増)の0.71億円としている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 はてな---2Qテクノロジーソリューションサービスは堅調に推移、各利益の通期業績予想を上方修正