2. 新規顧客獲得チャネルの多様化 同社の近年の快進撃を支えるのが販売力であることは言を俟たない。販売チャネルの観点で見ると、その進化が明らかになる。販売手法別では、デモンストレーション販売、テレマーケティング、Webの3つに分かれる。デモンストレーション販売は、2016年の経営統合後の急成長の原動力であり、同社の大きな強みである。2021年3月期第1四半期の緊急事態宣言前後には商業施設の制限により販売機会が減少したが、その後は前年同期を上回る水準に回復し、上期においても約60%の新規顧客を獲得している。コロナ禍以前は大型家電量販店や大型ショッピングセンターが中心だったが、その後は小規模なスーパーマーケットでの展開を増やし、新たな顧客層の開拓に成功した。テレマーケティングは近年特に売上構成比を高めている手法である。コロナ禍における外出自粛・在宅ワーク増加などにより、アウトバウンドコールの接続率が向上しさらにその売上構成比は上昇した。Web経由は、主にアフィリエイト広告などインターネット経由で受注を獲得する手法である。売上構成比では全体の5%前後とまだ少ないが、上昇傾向である。顧客獲得コストとしては相対的に高いものの、じっくり他社と比較してから、納得して選択する顧客が多いため、LTV(life time value、生涯顧客価値、継続期間や月間消費量などを加味して算出)が高い。3つの手法は、ウィズコロナ時代に対応しながらそれぞれが成長を続けている。