a) リフォーム事業 新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、ステイ・ホームの呼びかけが広まっていることから、快適で健康な家へのリフォームのニーズが増えつつある。同社では加盟店開発をさらに積極的に行い、リフォーム事業の強化を行うとしている。同事業のブランド名は「ハウスINハウス」で、平均受注単価は2019年実績で12,593千円(前年比14.3%増)、内断熱型専用パネルで断熱/高気密リフォームなどを提供している。
b) 相続不動産の流通・活用 「不動産相続の相談窓口」は、2016年10月から加盟店募集を開始し、2020年4月末時点で全国228エリアにて展開中(K-コンサルティングが首都圏地区を担当)である。今後は、会員企業支援を充実させ、土地活用(戸建賃貸、宿泊施設など)など他のサービスとの連携により、ロイヤルティ等の収益拡大を図る。不動産相続に起因したビジネスの市場規模を同社では年間約50兆円と推定しており、同社が相続相談によって預かる資産(1店舗当たり数億~100億円)を考えると潜在的なビジネスチャンスは大きいだろう。「不動産相続の相談窓口」を不動産の仕入れ機能として活用し、他のビジネス(「トチスマ」((R+houseを建築したい方に土地を紹介する不動産業)、「ans」(住まいづくりの相談窓口)、不動産ファンド会社など)と連携させていく。
c) 住まいづくりの相談窓口 「住まいづくりの相談窓口」は、グループ会社のans(アンズ)にてサービス提供しており、現在は熊本県で3店舗、静岡県で2店舗を運営している。エンドユーザー(一般顧客)からの住宅購入相談や個別相談・勉強会開催などのサービス提供を行うとともに、住宅会社の比較情報を中立的立場で提供し、エンドユーザーを住宅会社に紹介するなどのサービス提供も行う。店舗運営のノウハウが蓄積され、ビジネスモデルが確立したことで、さらなる収益源の拡充を目指し、全国展開に向けて検討を始めている。具体的には、リフォーム事業との連携によるサービス拡大、バーチャル店舗での展開、不動産相続相談窓口会員企業や金融機関等との協業による店舗展開加速化などの検討を進めていくとしている。
a) 安定した収益構造 同社の収益源は、「初期導入フィー」「ロイヤルティ等」「会費」の3つで、2020年4月期の売上総利益構成比では、それぞれおおむね15%、55%、30%となっている。今後は会員企業の支援を強化し、準安定収入の「ロイヤルティ等」を伸ばしていくことと同時に、安定した収益の「会費」も維持する収益構造にする。
a) デジタルトランスフォーメーション(DX) 「デジタルトランスフォーメーション」とは、一般的には「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念で使われる。同社では、「デジタル技術の活用を経営戦略の中核とし、住宅・不動産業界のDXによる業界革新を目指す」とし、ビッグデータ、AIなどをはじめとしたデジタル技術が、住宅・不動産関連の様々なサービス展開を加速化させていくという考えである。
b) ESGを重視した経営 近年、環境保護や地域貢献を企業経営に取り込んで推進する流れが拡大している。同社では、省エネ住宅(高断熱・高気密)や地質改良工法(HySPEED工法)など、環境に配慮し健康な暮らしを実現する「住」環境の提供や、地域の「住」関連の中小企業や住民など地域社会とともに成長していく企業活動を推し進めるとしている。