■ソフトバンク・テクノロジー<4726>の業績動向

1. 2019年3月期業績
2019年3月期は大規模な不採算案件の影響はあったが、クラウドソリューションやセキュリティソリューションが好調に推移した結果、売上高50,430百万円(前期比2.6%増、計画比3.0%減)、営業利益2,513百万円(前期比15.5%増、計画比0.5%増)となり、過去最高を達成した。経常利益は前期に発生した営業外損失の影響で一時的に減益となり、2,291百万円(前期比4.5%減、計画比8.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,386百万円(前期比10.9%減、計画比13.4%減)となった。

サービス区分別に業績を見ると以下のとおりとなる。

(1) デジタルマーケティング
デジタルマーケティングの売上高は22,656百万円(前期比3.1%増)、限界利益は3,435百万円(同7.3%増)となった。ECサービスは、個人向けのシマンテック事業で高機能製品への切り替えが進んだことやフォントビジネスが好調に推移した結果、増収増益となった。データアナリティクスは、EC事業者向けのコンサルティングやアクセス解析ツールの受注が減少し、減収減益となった。

(2) プラットフォームソリューション
プラットフォームソリューションの売上高は11,483百万円(前期比0.6%減)となり、限界利益は5,302百万円(同10.3%増)となった。ITインフラソリューションは、低採算な機器の販売を終了した影響で減収減益となったが、利益率は前期比6.0ポイント向上した。セキュリティソリューションは、セキュリティ運用監視サービスや電子認証サービスが堅調に推移し、増収増益となった。

(3) クラウドシステム
クラウドシステムの売上高は16,290百万円(前期比4.3%増)、限界利益は5,784百万円(同0.8%増)となった。システムインテグレーションは、請負型のシステム開発から運用サービスへのシフトを進めており、スポット開発案件が減少したことに伴い、減収減益となった。クラウドソリューションは、コミュニケーション基盤のクラウド化や、生産性向上とセキュリティ強化を実現するエンタープライズモビリティサービスが堅調に推移し、増収増益となった。一方、利益率の低いライセンス販売比率の増加や不採算案件の影響により利益率は低下した。

2. 2019年3月期の財務状況及び経営指標
2019年3月期における財務状況を見ると、流動資産は現金及び預金の増加などにより20,008百万円(前期末比1,554百万円増)となった。固定資産は、投資有価証券の減少などにより、7,484百万円(同214百万円減)となった。この結果、総資産は27,492百万円(同1,339百万円増)となった。

流動負債は1年内返済予定の長期借入金の減少などにより、10,212百万円(前期末比216百万円減)となった。固定負債はリース債務の増加などにより、1,422百万円(同230百万円増)となった。この結果、負債合計は11,634百万円(同14百万円増)となった。

純資産は、利益剰余金の増加などにより、15,857百万円(前期末比1,324百万円増)となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山崇行)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 ソフトバンテク Research Memo(4):2019年3月期はクラウド/セキュリティソリューションで成長