以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家株式注意女子氏(ブログ「株式注意情報.jp」、ツイッター:@kabushikichuiを運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。


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※2018年4月1日21時に執筆

週明けより月が替わった4月相場入りするのと同時に、新年度相場入りとなりました。

そもそも株式市場と言うのは上下するものであって、2017年度のような上昇圧力の強い相場が珍しいと考えています。

今年の2月3月の相場では、JPXの発表する投資部門別売買状況を見て分かる通り海外勢が大幅に売り越しました。空売り比率も連日で高値警戒域を記録しています。

ですが、そういった動きに負けじと日銀はETF買いを続け、1月は6回、2月は8回、3月は11回も買い入れました。日銀のETF買い予算は6兆円ですから、月平均にすると6~7回にも関わらず、直近の動きを見る限り予算よりも日本の株式市場を支えることを優先していることが伺えます。

日銀ETF買入れについては賛否両論なところはありますが、日本の株式市場の方向感を作り出している海外勢は直近の日銀の動きをどのように見るでしょうか。

2017年9月に行われた選挙で自民党が圧勝した際、政権の安定と言うこともあるでしょうが、欧州勢は日銀ETF買いが続くとの見方から連日で大きく日本株を買ったとの見方があり、日経平均株価は29年ぶりの連続上昇記録である13連騰を見せました。

日銀の金融緩和縮小はいずれ必ず行われることでしょうし、近い将来行われるとの見方がある中で、2月3月の日銀のETF買入れの回数は「日銀の本気」の買い支えを感じました。「必要があれば緩和を続ける」「金融緩和の出口論を話すのは今ではない」などとの日銀からの報道はあっても、「出口観測」から海外勢が売り越してきた部分もあるでしょう。
直近のETF買入れ金額・回数は、「出口観測懸念」を感じさせないほど大きな規模のように見えます。

日経平均先物の日中の動きも3月26日から変化してきたように思います。これまでは前場の引け後から後場の寄り付きにかけて、先物が大きく下落することが多かったですが、先週に関しては早起きの欧州勢が日本株に参入するとされる時間帯(14時30分過ぎ)から大きく買われている節があります。

色々な懸念が払拭されたわけではありませんが、相場の雰囲気は徐々に変わりつつあるのではないでしょうか。

米国市場でも4月中旬には確定申告の還付金が個人に戻ってくる時期で、今年はトランプ政権の大幅減税により還付金の額も例年に比べ10兆円程度増えると言われています。
還付金が入る時期に今の株価水準であれば、買いやすいでしょうし4月の中旬頃からは米国の決算シーズンも始まります。

減税もあり、去年に比べてドル安となれば企業業績への期待もあることから、米国株式を更に売る方がリスクだと考える見方も広がる可能性も考えられます。

日本ではETF買いがあり、米国市場の影響を受けやすい日本株ですから、そろそろ大きな反転となってもおかしくないのではないでしょうか。


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執筆者名:株式注意女子
ブログ名:株式注意情報.jp




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情報提供元: FISCO
記事名:「 個人投資家・株式注意女子:日銀ETF買いを海外勢はどう見るか【FISCOソーシャルレポーター】