■業績動向

● 2018年8月期第1四半期の連結業績概要
(1) 損益状況
発表されたナガイレーベン<7447>の2018年8月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比7.2%増の3,068百万円、営業利益が同11.3%増の801百万円、経常利益が同6.3%増の822百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同8.3%増の571百万円となった。

市場環境、業界環境は期初に予想されたとおりおおむね安定して推移した。そのような環境下で、主力のヘルスケアウェアの更新需要を確実に取り込んだこと、注力していた周辺市場の患者ウェア、手術ウェアも順調に推移したことから、売上高、営業利益はほぼ計画どおりとなった。

売上総利益率は46.9%(前年同期は47.5%)となり、前年同期比では0.6ポイント低下したが、これは円安の影響(為替予約によるカバーが減少した)に加えて、新製品の投入(入れ替え)により国内生産の比率が上昇したことによる。同社の場合、新製品を投入した当初は国内で生産し、数量が増加するに伴いその生産を順次海外へ移していくため、新製品への入れ替え当初は国内生産が上昇する傾向がある。したがって、この第1四半期の売上総利益率低下も想定の範囲内であり、懸念される内容ではない。第2四半期以降は、海外生産の増加に伴い売上総利益率も改善する見込みであり、通期の売上総利益率は47.2%が予想されている。

アイテム別の売上高は、ヘルスケアウェアが前年同期比5.1%増の1,651百万円、ドクターウェアが同3.6%増の412百万円、ユーティリティウェアが同1.6%減の112百万円、患者ウェアが同20.8%増の509百万円、手術ウェアが同8.5%増の299百万円、シューズが同1.6%増の31百万円、その他が同2.6%増の51百万円となった。

主力のヘルスケアウェアは、高付加価値新商品群の受注が好調に推移し、売上高は順調に拡大した。ドクターウェアは、従来型量販品の販売は依然として厳しいものの、高付加価値ハイエンド商品群が堅調であったことから前年同期比で増収となった。ユーティリティウェアは個人支給から共用品への移行傾向が継続し減収となったが、想定内であり特に懸念される内容ではなかった。

一方でここ数年注力している周辺市場では、患者ウェアは入院セットの浸透による市場拡大を背景に付加価値商品群が市場から評価され大幅な増収が継続した。手術ウェアも、コンペルパック®がけん引して増収を確保した。これらの周辺市場商品は3期連続で2ケタの増収となっている。シューズやその他商品は金額が少ないため全体への影響は小さい。

なお第1四半期は地域別売上高、商品別売上高は開示されていない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ナガイレーベ Research Memo(4):2018年8月期第1四半期の営業利益11.3%増