今後の成長戦略を考える上で最も期待されうるのは上海スターティアだ。前述のようにGG自体が好調であることに加え、今般、上海と日本のクラウド環境を高速通信でつなぐ「Global Gateway for AWS」を2017年10月から開始した。中国ではグローバルで利用される代表的なクラウドサービスでも、中国内で提供される際はグローバルとは異なる利用環境である場合が多くAWSも同様に他の地域と切り離されて運用されている。したがって中国のAWSへのアクセスには専用アカウントが必要なうえ、日中間の不安定な通信に頼らざるを得ないという不便があった。「Global Gateway for AWS」はGGの持つ高速通信とAWSを組み合わせることでこれらの不便を解消した。サービスに当たっては中国の大手通信会社・中国電信の有力代理店である上海チョウギョウ信息科技有限公司と提携しており、契約上及び法令上のリスクはクリアしている点もポイントだ。また上海と日本のクラウド環境をつなぐ利用のみならず日中間のオフィス環境同士を接続する際にも採用される場合も多く、狙いとする顧客が拡大しているという。同社では2020年までに300社への販売を見込んでいる。