以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家もきち♪氏(ブログ「もきちのきもち 株とコンピュータ編」「もきちのきもち ゼロから始めるテクニカル分析編」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年9月27日18時に執筆

来年(2018年)1月から「つみたてNISA」が始まります。どのようなものか確認して、定額積立のメリットについても考えたいと思います。

◆つみたてNISA
今までのNISAとつみたてNISAどちらかを選択できます。両方は適用できません。

つみたてNISAでは、毎月一定額積み立てて一定の要件を備えた投資信託等に投資し、年間40万円まで最長20年間非課税で運用できます。

投資可能期間は2018年から2037年までの20年間で、2037年に積み立てた部分も最長20年間(2056年末まで)非課税で運用できます。

◆定額積立(ドルコスト平均法)のメリット
定額積立だと、定数積立よりも平均取得価格を抑えることができます。「ドルコスト平均法」なんて言い方もします。

例えば、基準価格1000円で1口単位から購入できる銘柄に投資する場合を考えます。

この銘柄を毎月10口定数で購入する場合と、毎月10,000円定額で購入する場合を比較します。

最初は定数積み立ても定額積み立ても10口を総額10,000円で購入します。

翌月に基準価格が500円に下落したとします。定数積立では10口を5,000円で購入します。それに対して定額積み立てでは10,000円で20口購入します。

その次の月には1,500円に上昇したとします。定数積立では10口を15,000円で購入します。定額積立では割り切れませんので、6口を9,000円で購入することになります。

◇1ヶ月目(基準価格1,000円)
・定数積立 買い入れ口数:10口、購入額:10,000円
投資累計額:10,000円
保有口数:10口

・定額積立 買い入れ口数:10口、購入額:10,000円
投資累計額:10,000円
保有口数:10口

◇2ヶ月目(基準価格500円)
・定数積立 買い入れ口数:10口、購入額:5,000円
投資累計額:15,000円
保有口数:20口

・定額積立 買い入れ口数:20口、購入額:10,000円
投資累計額:20,000円
保有口数:30口

◇3ヶ月目(基準価格1,500円)
・定数積立 買い入れ口数:10口、購入額:15,000円
投資累計額:30,000円
保有口数:30口

・定額積立 買い入れ口数:6口、購入額:9,000円
投資累計額:29,000円
保有口数:36口

となります。定数積立では30,000円で30口しか購入できていませんが、定額積立では29,000円で36口購入できています。

平均取得価格は定数積立が1,000円なのに対し、定額積立では約806円です。

仮に基準価格900円で全て売却した場合には、定数積立が3,000円の損失となるに対し、定額積立では3,400円の利益となります。

◆つみたてNISA
実際の値動きはこれほど単純ではありませんが、ドルコスト平均法で平均取得価格を抑えることが可能です。

何も難しいことではありません。定額積立でいいのです。そして、つみたてNISAはまさに定額積立のための制度なのです。

限度額がNISAの年間120万円に対してつみたてNISAが年間40万円と少なくなってはいますが、長期定額積立という初心者でも始めやすい制度だと思います。

もちろん確実にもうかるわけではありません。しかし、個人的にはNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)に比べて格段に使いやすい制度だと思っています。

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執筆者名:もきち♪
ブログ名:もきちのきもち 株とコンピュータ編
もきちのきもち ゼロから始めるテクニカル分析編


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【FISCOソーシャルレポーター】もきち♪:つみたてNISAとドルコスト平均法