■中長期の成長戦略

1. 中期計画
現在進行中の中期計画において、2021年2月期に300店舗、売上高1,000億円の達成を掲げている。1,000億円の売上高目標の達成時には経常利益は50億円。仮に現在のスピードが続くとすれば、売上高目標は2020年2月期に到達する計算になり、前倒し達成する可能性があることに注目したい。

2. 長期的イメージと対策
薬王堂<3385>は、現在7,000人としている商圏人口を、将来的には5,000人まで引き下げる方向。商圏人口の引き下げにより、東北6県において出店余地は拡大し、300店舗という中期的目標を超えて500店舗まで拡大可能と同社は見ている。商圏人口5,000人を達成した時には、月当たり平均来店頻度が現在の水準より1回多くなり、販売管理比率が作業効率化などの推進による生産性の向上で将来目標の18.0%を下回る水準としている。

これらの展望を実現するにあたって、同社は中長期的な課題を、競争の激化、人口減少への対応、人手不足への対応と認識しており、その対策としては、より生活に密着した商品・サービスの提供による来店頻度の上昇、ESLP推進による徹底した客数・点数対策と来店頻度アップ、更なるローコストオペレーションの確立を掲げている。また、より長期的な対策となるだろうが、商圏人口5,000人実現による独自の店舗モデル確立と出店余地の拡大を目指すとしている。

(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 薬王堂 Research Memo(5):売上高1,000億円目標は前倒し達成も視野に