■業績動向

3. 財務状況
サムティ・レジデンシャル投資法人<3459>の2017年1月期末の総資産は20物件(20,589百万円)の新規取得により55,828百万円(前期末比66.1%増)と大きく拡大した。一方、純資産も公募増資(約10,000百万円)により26,397百万円(同62.8%増)に増加したことから、自己資本比率は47.3%(前期末は48.3%)とほぼ横ばいで推移した。また、有利子負債も物件取得に伴って28,750百万円(前期末比69.0%増)に増加したが、総資産LTVは51.5%(前期末は50.6%)と運営上の目安となる範囲内(45%~55%)を維持しており、財務基盤の安定性や今後の資金調達力に懸念はない。

なお、有利子負債に関しては、長期負債比率が98.1%(前期末は94.1%)と長期安定資金が大部分を占める上、返済(償還)期日についても適度に分散しており流動性リスクは軽減されている。また、足元の金利水準が十分に低いことや、将来的な金利上昇リスクをある程度視野に入れ、金利固定化率も18.1%(前期末は0%)に引き上げている。有利子負債は銀行15行によるローンがほとんどであるが、全体の53.2%を地方銀行11行から借り入れており、同REITならではの間口の広いバンクフォーメーションと言える。また、投資法人債(私募)の発行(4年、1,000百万円)も行っており、調達手法の多様化にも取り組んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 サムティレジ Research Memo(8):財務基盤の安定性や今後の物件取得に向けた資金調達力を確保