■業績動向

2. 財務状況と経営指標
ケアネット<2150>の2016年12月末の総資産は前期末比306百万円増加の2,029百万円となった。流動資産のうち現預金が263百万円、売上債権が64百万円増加したことが主因だ。固定資産では、関係会社株式(マクロミルケアネット)が40百万円減少した。

負債は前期末比202百万円増加の501百万円となった。未払費用で46百万円、未払消費税等で32百万円、未払法人税等で38百万円、ポイント引当金で68百万円それぞれ増加したことによる。また、純資産は前期末比103百万円増加の1,528百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が104百万円増加した。

経営指標を見ると、負債が増加したことにより自己資本比率が前期末の82.3%から75.3%に、流動比率が518.9%から368.6%にそれぞれ低下したが、無借金経営を続けており、現預金も10億円を超えるなど着実に積み上がっていることから、財務の健全性は十分保たれていると判断される。一方、収益性に関しては業績の拡大に伴いROA、ROE、売上高営業利益率ともに前期比で向上した。

同社では中長期な成長を図るうえでのKPIとして、成長性の視点からは医療支援サービスの売上高及び医師会員数の推移を、収益性の視点からは売上総利益率、販管費率、営業利益率を、健全性の視点からは自己資本比率、流動比率、流動資産比率、営業キャッシュフローの数値をそれぞれ伸ばしていくことを目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ケアネット Research Memo(4):無借金経営で財務内容は良好